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2013年10月19日

 やっと涼しくなりましたね。猛っていた夏草も枯れ、金木犀がどこからとなく匂って、やっと秋の様子になりました。夏物を整理しなきゃなりません。 私は、夏にサンダルを買いました。サンダルには紐があり、それを足首に巻き、くくりつけるもので、安定性が抜群で簡単に脱げない。履きやすく毎日履いていました。サンダルを履く度に、映画で見たローマ兵の行軍を思い出していました。ローマ兵のサンダル(カリガ)と私のとはよく似ているのです。ローマ兵になった気分で歩いていましたら、唐突にカエサルの「突撃」という声が聞こえたのです。
 カエサルの声に反応するカリガを履いた兵。手には盾と槍を持っている。遠くに象が見える。カルタゴの兵に対峙しているのだ。隊列が走り出し、私は一瞬遅れた。盾を構えるのが間に合わずカルタゴの兵に足を刺された。カリガの紐が切れ、私は倒れた。すぐに象が土煙を上げて私を踏み潰すだろう。もう家には帰れない。カリガはどこにいったか、足にはもうない。私はローマ兵と同じサンダルを履いて歩きながら想像の中、時空を超えて飛ぶ。秋だから。
 突然、私の横をローマ兵のような逞しい男が走り抜けた。「若者よ、戦のない日本でよかったね」と遠ざかる背に言いながら、サンダルを仕舞わなきゃ、秋だから、と思った。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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