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2013年11月13日

穴惑

 十月最後の日の午後、道路脇の側溝を蛇が這っていた。深緑と茶色を混ぜたような色をし、亀甲を崩したような模様が見えた。蛇の名は知らない。30㌢くらいはあったと思う。穴惑だ。冬眠する穴を探しているのだ。探せるかしら? 側溝は長いコンクリートがずっと続いている。野原や山に出られる切れ目が近くにあるだろうか。心配だ。
 蛇は彼岸ごろ、冬眠のために穴に入るといわれている。彼岸過ぎても這っている蛇を「穴惑」という。
 穴まどひわれにおどろくわれもおどろく 山口波津女
 帰宅して蛇の写真集を見た。友人のFさんは、大の蛇嫌いで、写真の蛇であっても見るのも恐ろしい、と言う。私は、それほどでもない。が、蛇に触ることはできない。申し訳ないと思っている。
 “実際は秋彼岸頃に冬眠する蛇はいない。十月頃から徐々に食べなくなり、排泄して消化器を空にする。これは消化器に内容物が残っていると冬眠中に腐敗するため。その後、十一月に地穴に集まり、集団越冬する”「俳句の虫・魚介・動物」より
 ああ、よかった。私の見た蛇は、地穴に向かって這っていた時なのだ。まだ間に合う。蛇は賢いから人間の造った側溝なんぞ乗り越えて、仲間の元にいくだろう。来年又会おうね。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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