サンデー山口

大日本図書
作：ロバート・バリー
訳：光吉　夏弥
　ウィロビーさんのお屋敷に大きなクリスマスツリーが届きました。早速広間に立ててみましたが天井につかえ、うまく立てることができません。そこで執事のバクスターにツリーの先を切り落としてもらいました。ツリーはうまくおさまりウィロビーさんは大満足。いらなくなった先っぽはバクスターがもらい小間使いにプレゼント。が、先っぽとはいえ小間使いの部屋には大きすぎ、先を切ってごみ箱へ。今度は庭師がそれを見つけ、おかみさんを喜ばせようとうちへ持って帰ります。その先をくまが、その先をきつねが…。最後にウィロビーさんの家のねずみが、端をうちへ持って帰りました。
　クリスマス、ウィロビーさんの広間には二本のツリーがありました。ろうそくの輝く大きいツリーと、小さいねずみたちの小さいツリーと。
　身近な人を喜ばせたいという気持ちがツリーとともに広がっていく楽しいおはなし。みんな、自分たちにぴったりの大きさのツリーを囲んで、幸せいっぱいのクリスマスを迎えることができました。よかった！
（ぶどうの木代表・中村佳恵）