サンデー山口

　秋穂二島の山尾庸三生家近くにある「長州五傑（ファイブ）顕彰碑」の建立地一帯が売却され、顕彰碑も今年中の立ち退きを求められていることがわかった。
　この碑は、長州五傑と言われる伊藤博文、井上馨、井上勝、遠藤謹助、山尾庸三の5人が、ロンドンに向けて出国してから140年目に当たる03（平15）年5月12日に建てられた。留学先のロンドン大に5人を含む日本人留学生の顕彰碑があることを知った有志が「地元にも顕彰碑を」との思いで、募金を募り整備。碑は高さ1.2メートル、横2.1メートル、奥行き0.4メートルの黒御影石製で、台座の上に設置されている。5人が留学後に初めて撮った写真をモチーフにした銅板レリーフが埋め込まれ、「はるかなる　心のすえは　やまとなる」「この五人の若者の勇気と情熱をここに称える」との碑文が刻まれている。
　顕彰碑の所有権は「建立後、実行委員会から山尾家に寄付された」とされる。市は、その裏付けが取れ次第、山尾家からの寄付を受ける意向。その上で、適切な場所に移設する方針だ。