サンデー山口

　4期16年にわたる県政のかじ取りが評価された。「県民と支えてくれた県職員に心から感謝したい」と笑顔を見せる。
　知事としての原点は、就任直後に開催が決まった01（平13）年の山口きらら博。「ゴミを出さないなどいろいろな知恵と力の結集。大きなイベントを成功させた経験を通して、地域づくりの方向性が見えた」と当時を振り返る。
　今は二つの県立美術館館長として、開かれた空間づくりを目指す。趣向がこらされた企画展や商店街との連携も視野に入れる。「わたし自身、芸術に対する理解がまだ足りず勉強不足。さらに造詣を深めていきたい」。休みの日も国内をはじめ、イタリアなど海外の美術館巡りを楽しむ。
　学生時代の野球経験が生きている。〝救援投手〟だったが、「東京ドームなどで、10回以上は始球式で投げている」

43（昭18）年、美祢市生まれ。山口高から東京大卒業後、自治省（現総務省）を経て山口県庁入庁。96（平8）年8月から12（平24）年まで知事を務める。現在、県立美術館と県立萩美術館・浦上記念館館長を兼任。一男一女は独立し、現在妻と二人暮らし。