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2015年02月25日

第61回伝統工芸展

 私は、毎年開催される“伝統工芸展”を楽しみにしている。『伝統とは、生きて流れているもので、永遠にかわらない本質をもちながら、一瞬もとどまることのないのが本来の姿であります(図録から)』。今回は、どんな作品に心を奪われるか、わくわくしながら、福岡三越の会場に出かけた。昨年は広島県立美術館で観た。三越会場は、少し狭く、展示に工夫はされているが、美術館で観るよりは、作品がのびやかに呼吸していない。作品の迫力がそがれているように感じられた。しかし、それも一時で、作品はじわじわとそれぞれが華やかに主張し始める。
 そんな中で、黒描鳥花文鉢(米田和作・径38.5。高38.0。朝日新聞社賞)に惹きつけられた。静かで端正な器だ。白化粧された表面に鳥と花が右肩に水墨調で描かれている。大きな余白があって下部に黒色がさっと刷いてある。米田氏の作品は白黒の調和の技で、毎年記憶に残っている。来年も会いたい。
 窯変掛分鉢(大和祐二作・径39.0。高13.0)の赤に目がとまった。柔らかく温かい赤色。この鉢に何を盛っても全て恵みとなる。庭の一握りの乾いた土をさらさらと盛っても、赤色に包まれて豊穣な生命を孕む恵みの土となる。
 神業の作品を頭を垂れて観た。私は満ち足りて浮かれている。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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