サンデー山口

福音館書店
作：カズコ・Ｇ・ストーン
　大きな柳の木の下の小さな小さな「やなぎむら」。この村には、ばったのトビハネさん、かたつむりのキララさん、くものセカセカさん、ありのセッセ家族が住んでいます。
　ある日、いもむしのモナックさんが引越してきて「サラダとまほうのおみせ」を開きました。おいしいサラダのおかげでお店は大繁盛。でもそのうち『おやすみ』の看板がかけられ閉店が続きます。「びょうきかもしれない」みんなで様子を見に行くと、天井におかしなものがぶらさがっていました。そしてその中から「まほうの　はじまり　はじまり…」という声が聞こえ、飛びだしてきたのはちょうちょに変身したモナックさん！　「これからおはなばたけへいって、ジュースやさんを　ひらきます。みなさん　ぜひ　きてくださいね」そういってひらひら飛んでいきました。
　やわらかなタッチの色鉛筆で描かれた「やなぎむらのおはなし」シリーズの一作目。どの本に登場する虫にも特徴を生かした名前がつけられ、その名にふさわしい生活を営んでいる様子がたっぷりと楽しめます。
（ぶどうの木代表・中村佳恵）