サンデー山口

▲冒頭、あいさつする今井住職

　8日、「雪舟の庭を守る会」の設立総会が、山口商工会議所で開催された。
　山口市の貴重な文化遺産である常栄寺雪舟庭（今井宏泉住職、宮野下、TEL083－922－2272）。1926（大15）年に「史蹟名勝天然紀念物保存法」（現文化財保護法）に基づいて国の史跡名勝に指定。92（平4）年ごろには年間約8千万円の拝観料収入があったが、最近では約1500万円程度に落ち込んでいる。一方、雪舟庭を含む常栄寺の維持管理・運営には、毎年3千万円以上の経費が必要だ。もともと大内氏の私寺だった同寺には檀家がほとんどおらず、国・県・市からの補助もわずかばかり。毎年赤字を重ねており、「良い時代」の内部留保で現在運営できているが、このままでは早晩底をついてしまう。
　そこで「雪舟の庭は、いわば山口市民の心のよりどころともいえる存在であるとともに、後世に引き継ぐべき大切な観光資源でもあります。この庭を維持していくことは、山口市ひいては山口県やわが国のためにもなることだと思われます」との趣旨で、同会は設立された。
　設立総会には、20人が参加。設立趣意書、会則、役員が全会一致で承認された。今後は、会員制度の詳細を詰めていき、広く会員を募集していく。年会費を納めた会員には会員証を発行し、通年無料（通常1回300円）で拝観できるようにする意向だ。
　決定した役員は次の通り。会長＝末永汎本▽副会長＝齋藤宗房、大庭達敏、多々良健司▽理事＝石井盤城、大隅博志、河野攻、合志栄一、児玉秀文、小林訓二、田原文栄、中野和人、中野博文、原田勉、藤井伸榮、堀本紀代、松田康義、宮川力、森近愼治、開作真人▽会計監事＝中野勉、弘中俊雄▽事務局長＝中川浩行　（敬称略）