サンデー山口

▲大坂城築城の残石（山口博物館前庭）

　新年から大河ドラマ「真田丸」がスタートしますが、その舞台のひとつが天下の名城・大坂城です。写真は、徳川氏が再建した大坂城の修築に使用された残石（周南市大津島から切り出された花崗岩）で、山口博物館の屋外に展示しています。
　大坂城は大坂夏の陣で焼失後、江戸幕府によって大名統制策の一つとして再建されました。1624年に長州藩主毛利秀就は、幕府の命により、本丸と天守台の石垣の材料として大津島の花崗岩を運搬しました。
　1980年、大坂城小天守台の修復工事の際に、この石材の所在が確認されました。山口博物館の他にも、大津島に三石と、周南市文化会館前庭に一石が残っています。毛利家家紋の「一文字に三つ星」を示す「一〇」が彫りつけられています。
県立山口博物館 学芸員　荒巻　直大