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2015年12月16日

雪中待春

雪中待春
▲福田翠光「雪霽嬉雀」1927年

 雪霽嬉雀。「せっせいきじゃく」と読む。雪が晴れ雀も喜ぶ、の意味か。
 シュロに積もった雪が繊細に表現されている。少し前に積もった雪の上に、新しく降ってきた大きな雪片がうっすらと乗っている。気温が上昇したのか、葉から雪がこぼれ落ちている。今にも落ちそうな雪もあるし、滴り始めたしずくも見える。
 背景には何も描かれていない。なのに、雪がやんだ青空からの暖かな日差しをイメージすることができる。雀たちのかまびすしいさえずりも、はっきりと耳に届いてくるようだ。絵を眺めていて想像力が喚起され、そんなことが感じられるのがとても不思議に思える。まさに絵の迫力というものか。
 ちょうど真ん中、上から下まで一直線に絵の小さなズレがある。少しの幅だけ絵が切り取られて、またつなぎ合わされたようだ。なぜだろう? 作品の成立過程にまつわるひとつの謎も見えてくる。
県立美術館副館長 斎藤 郁夫


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)サンデー美術館
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