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2015年12月16日

面白い人生

 「駄目だ。俺ァもう野っ原じゃ生きられない」「月給とりは面白えか」「面白えかって?」と私はいった。「俺ァこういってるんだぜ。もう面白え生き方をする力がなくなったんだって」。(麻雀放浪記4番外篇・阿佐田哲也著)。10代後半から麻雀賭博に命をかけて過ごした“私”が、月給とりになって、昔のまだ賭博しとして生きている麻雀仲間に会い交わした会話である。
 面白え生き方、つまり命が、身体全体が喜び躍動する生き方。己の美学に添った生き方。安全とか平穏とかそういうものが頭の隅にもない毎日。それには知力、体力、運がいる。張り詰めた精神状態でいなければならない。疲れるのである。命と身体が休息を求める。月給とりになったのである。「俺ァもう面白い生き方をする力がなくなったんだ」
 麻雀放浪記の“私”ほど究極の面白い生き方をした者でなくとも、もう高齢者になって面白い生き方ができなくなった友人が数人いる。面白い遊びをし、趣味の域を脱して一家を成していた者も、もう体力、知力、運が鈍りできなくなった。
「俺ァもう野っ原じゃ生きられない」。では、風の吹きすさむ野っ原でなく、畳一枚に座り、身体の内に向きなおり、面白い生き方をするしかない。外から内に転換だ。高齢者は内なる放蕩に忙しい。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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