サンデー山口

実際の紙面はコチラ（公開期間は発行から1カ月間です）

　今年は、黄金色の可愛い
タンポポが、例年になく沢山咲いている気がします。　土手や畦道には群れになって咲いているし、アスファルトの隙間、自転車置き場の片隅にもちょこんと顔を出している。咲きすぎじゃないかしら？　
　タンポポは、北半球だけで60種以上あり、世界の雑草といわれている。今、私が目にしているタンポポがどの種なのかわからない。わからないまま、（多分西洋タンポポだろう）ちょっと失敬、一本抜いて研究してみましょう。子孫繁栄の鍵は何かしら？　
　一枚、二枚…タンポポの花びら一枚はそれぞれ一つの花。願いが叶う、叶わない…花占いの心境で数えたけれど、数えきれない。それでは、綿毛に挑戦。無理！　細いのでひっぱると隣の綿毛も一緒に抜いてしまう。何本あるかわからない。綿毛が飛び去り残った跡を数えよう…目が霞む。ここは研究者の本に頼ろう。
　一個の花に約200本の綿毛が生える。綿毛の下の方に5ミリくらいの実がついている。この中に一粒の種がある。ということは200個の種ができる。一株には約5個の花が咲くと一株で約1千個の種を作る。発芽すれば3カ月で花を咲かす。ということで6カ月で100万個の種になる。なんという子孫繁栄の策か。賢いタンポポ。可憐な姿なのに逞しい策略花だ。