サンデー山口

▲ (C) THE WEINSTEIN COMPANY / BRITISH BROADCASTING CORPORATION / ORIGIN PICTURES (WOMAN IN GOLD) LIMITED 2015

実際の紙面はコチラ（公開期間は発行から1カ月間です）

　20世紀も終わるころ、ある裁判のニュースが世界を仰天させた。アメリカに暮らすマリア・アルトマン（82）が、オーストリア政府を訴えたのだ。“オーストリアのモナリザ”と称えられ、国の美術館に飾られてきたクリムトの名画「黄金のアデーレ」を、「私に返してほしい」という驚きの要求だった。伯母・アデーレの肖像画は、第二次世界大戦中ナチスに略奪されたもので、正当な持ち主は自分だとの主張。彼女と共に立ち上がったのは駆け出し弁護士のランディで、対するオーストリア政府は真っ向から反論する。大切なものすべてを奪われ、祖国を捨てたマリアが、名画よりも本当に取り戻したかったものとは―。
　実話を元にした映画「黄金のアデーレ　名画の帰還」（2015年、米・英）が、あす7月23日午前10時半、午後2時、7時からの3回上映される。第14回山口国際交流芸術祭と、西京シネクラブ（TEL083-928-2688）7月例会を兼ねての開催で、会場は山口県教育会館（山口市大手町2）。ＹＣＡＭや山口市民会館で購入できる前売り券（電話予約可）は、一般1500円・大学生1300円。当日券は各300円高で、高校生以下（当日券のみ）は800円で鑑賞できる。