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2017年05月24日

二十四節気

実際の紙面はコチラ(公開期間は発行から1カ月間です)

 古希になるまで、季節は朧に過ぎていた。暑くなったな、寒くなったな、というくらいの感じで暮らしていた。古希を過ぎた頃から、季節は句読点を明確につけて明けてゆくようになった。暦を二十四に区切った節気というものに納得がいった。先人の季節を鋭く感じ取る豊かな感性に恐れ入った。
 清明・穀雨・立夏・小満・芒種、夏至へ。季節は夏へとなだれ込む。
 花は、約束したようにその季になれば咲き、終われば落ちていく。
 赤い椿白い椿と落ちにけり
          河東碧梧桐
 椿が終わると風は少し暖かくなり桜の季節となる。
 山又山山桜又山桜  
         阿波野青畝
 今年は、筍が少なかったという。そういえば一本しか茹でなかった。 夕方や吹くともなしに竹の秋
          永井荷風
 どこからか藤も匂う。
 藤垂れて病室まぎれなくにほふ
          飯田龍太
 今年は柄にもなく花に見惚れていると和布が届いた。友人が自分で海で採り干し、小さく刻んでくれたのだ。炊き立てのご飯の上に振りかけると磯の匂いが立ち上がる。
 草の戸や二見の若和布貰ひけり
            蕪村
 日本は豊かに満ちている。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)おんなの目
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