2004年01月17日
情報芸術センターで施設評価ツアー

山口情報芸術センターは、あす18日に利用者の立場から施設を評価する「エヴァリュエーション・ツアー」を開催する。結果は今後の施設運営に生かす方針。また当日は、午後3時からスタジオAで、「しょうぎ交響曲の誕生」コンサートも開かれる。これは同センターの市民参加型プレイベント「山口アートマネジメント隊」の活動の中から生まれた企画。スタートから2年以上をかけて練り上げた手作りのアイデアが、ついに実を結ぶ。
「エヴァリュエーション」とは「評価」のこと。今回のツアーでは、利用者の立場で同センターを評価。「公共施設の通信簿」を作成する。
ツアーの運営は、山梨県のNPO法人「つなぐNPO」が担当する。同法人は、施設や文化資源・環境資源が十分に活用されるよう、「人と場」「人ともの」「人と人」「人とこと」をつなぐ様々な活動を行っている。これまでに、東京国立近代美術館、国立西洋美術館、水戸芸術館、東京都現代美術館の評価ツアーを手がけている。今回は、同法人にとって初めてとなる複合型施設の評価ツアー。昨年末から、市民の有志らとともに電子メールなどを通じて「通信簿」の内容を検討。130項目を上回る評価ポイントをまとめた。
ツアーへは、当日の飛び入り参加も可能。希望者は、午前11時15分から 11時半の間にホワイエに集合。レストラン「アンコーラ」で顔合わせや料理のチェックをした後、午後からはセンタースタッフの案内で施設見学と館内に点在する作品の鑑賞ツアーを行う。午後3時からはスタジオAの野村誠「しょうぎ作曲」コンサートまたはスタジオCのコミュニティシネマ「ウィークエンド」を鑑賞し、会場や運営をチェック。4時半に通信簿とアンケートを回収する。希望する時間帯や興味のある部分だけの参加も可能だ。また、通信簿の項目すべてを記入する必要もない。
ツアーの結果は、2月7日(土)・8日(日)に行うアートマネジメント講座「評価システムを評価する」で報告されるほか、同法人のホームページでも公開する。
マネジメント隊の成果が結実 野村誠「しょうぎ交響曲の誕生」
18日午後3時からスタジオAで開かれる野村誠「しょうぎ作曲」コンサート「しょうぎ交響曲の誕生」は、プレイベントとして01年にスタートした市民参加企画「山口アートマネジメント隊」の活動の中から生まれたアイデアが結実したもの。
01年秋に音楽家の野村誠さんとお見合いして集まったメンバーは、市内の音楽教室やアートふる山口でのワークショップを通じ、野村さんの魅力を生かした企画を検討。人と人との出会いを大切にする野村さんが、音楽の知識がない人でも楽しめるようにと考案した「しょうぎ作曲」を実際のオーケストラで演奏する「しょうぎ交響曲」にたどりついた。
演奏される三つの交響曲はいずれも初演。まず第1番は、しょうぎ作曲の名曲「ちんどん人生」をオーケストラ用にアレンジしたもので、演奏に先立って野村さんのユニット「カタカタノムカナ」がオリジナルを披露。続く第2番「どこ行くの?」は11月に行ったワークショップで作曲されたオリジナル曲。さらに第3番「開館」は、カタカタノムカナと、オーケストラのメンバーが力を合わせて、きょう17日に作曲する。オケメンバーはいずれも地元で活動する人たちだが、これまでの練習を通して野村さんとの呼吸もピッタリになってきた。「もちつき協奏曲」の別名の通り、冒頭はもちつきで始まり、出来上がったもちは来場者に振る舞われる予定。
入場料千円、各種割引は500円。問い合わせは、同センター(TEL093-901-2222)。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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