2004年04月28日
あす、中也賞贈呈式

第9回「中原中也賞贈呈式」と中也の生誕祭「空の下の朗読会」が、あす29日に開かれる。今回の中也賞贈呈式では、作家の堀江敏幸氏が記念講演。空の下の朗読会では、ピエール・バルーのライブも行われる。また当日は、企画展「第9回中原中也賞」開催中の中原中也記念館が無料開放される。
第9回中原中也賞贈呈式は、29日午後4時半からホテルニュータナカで開かれる。入場無料。
今回の中也賞には、40都道府県から公募、推薦合わせて303詩集が寄せられた。応募者の年齢も、9歳から81歳までと幅広い。県内からの応募は11詩集、山口市内からは2詩集の応募があった。その中から、埼玉県の久谷雉(本名=尾高悠一)さんの「昼も夜も」(ミッドナイトプレス社)が9番目の中也賞を受賞した。
久谷さんは、1984年生まれの19歳。日本大学芸術学部に通う現役大学生で、高校1年生から詩を書き始めた。「昼も夜も」は、詩の雑誌などに投稿していた作品をまとめた処女詩集。選考会は「思春期の情念、現代の若者の生理感覚、未知の現実の社会に対する予感が見事に表現されている。他者と対峙する姿勢が認められないことに不満があったが、作者の今後の成長に賭ける」と講評している。
5時20分からは作家・堀江敏幸氏の記念講演が行われる。堀江氏は、64年岐阜県生まれ。「おばらばん」(三島賞)、「熊の敷石」(芥川賞)などの著作がある。
空の下の朗読会 ピエール・バルー ライブも
午後1時から3時まで中也記念館中庭で「空の下の朗読会」が開かれる。参加・入場無料。
中也が愛した”朗読詩”というスタイルにスポットを当てたこの催しは、中也の誕生日にあたる4月29日の恒例行事として、すっかり市民やファンに定着。前半の朗読会は、1時から2時までで、参加受付は午後0時半から。毎年、小学生から年配者まで様々な人がステージに登場。楽器や身体を使ったパフォーマンスなど、思い思いの表現を試みている。自作の詩を朗読する人も多い。
2時からはフランス人歌手で詩人のピエール・バルーのライブを開催。バルーは14歳の時に「詩人になろう」と決意し、ギターを抱えて世界を放浪。ブラジル音楽に強い影響を受けた。映画音楽も手がけるほか、自ら俳優として映画出演するなど様々なジャンルで活躍。日本での活動も多い。
なお、雨天の場合はホテルニュータナカに会場を移して開催する。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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