2004年05月09日
西門前エコ・ステーション「ゴミ捨て場じゃない!」

設置から丸3年を迎えた西門前商店街の「西門前エコ・ステーション」で、今問題が持ち上がっている。対象外品目の持ち込みや洗っていない缶・ビンの投入、時間外の置き去りといったルール違反が増えているのだ。回収品の整理などは商店街の人たちがボランティアで行っており、本町商店街振興組合の原口圭右理事長は「マナーだけは守って」と訴えている。
エコ・ステーションは、山口市商店街連合会が01年3月に開設。ジュースやビールの空き缶(スチール・アルミ)を入れると抽選で加盟店提供のサービス券が当たる「空き缶回収機」と、新聞紙、雑誌、缶、ビン、ペットボトルを回収するスペース「資源デポ」が設置されている。利用時間は、年末年始と盆休みを除く毎日午前10時から午後6時までで、「時間を気にせずに出せるので助かる」と評判は上々。回収量は1年目3万4千キロ、2年目7万キロ、3年目は8万1千キロと、着実に利用者も増えている。
しかしながら排出マナーはというと、開設当初は比較的守られていたものの、利用者が増えるに連れて粗雑になってきた。洗われていないビンや缶、対象外の段ボールがコンテナに入れられていたり、最近では、スプレー缶などの不燃物や電池、電化製品までもが出される始末。しかも利用時間外にシャッターの前に置き去られているのだ。空き缶回収機も、飲み残りが入ったままの缶を投入されたために故障するケースが少なくない。
それでもステーションは、いつでもきれいに整えられている。商店街の人が、当番制で毎日整理を行っているのだ。品目ごとに置かれているコンテナは1時間もすればいっぱいになってしまうため、当番は仕事の合間を縫って日に7回も8回も足を運ぶ。分別が正しく行われているかを確認し、対象外のものを選り分けたり、汚れたビンを洗ったり、ひもをくくり直したり。大変な作業だが、商店街利用者のためにと無償で活動している。週に3日は市が人を雇っているが、回収量が多いので当番なしでは整理しきれない。また、ステーションの敷地は、事業の趣旨に賛同してくれた持ち主から無償で借り受けたもの。その好意を裏切らないためにも敷地の清掃をマメに行ったり、周辺に花壇を作って花を植えるなど、環境美化にも努めている。
「多くの人が商店街に足を運んで利用してくれることは大変ありがたいし、やりがいも感じる。しかし、ここはゴミ捨て場ではない。環境保護を目的とした資源回収の場だということをまず理解し、ルールを守って利用して欲しい」と原口理事長は呼びかけている。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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