2004年07月03日
お中元商戦が本格化

公務員のボーナスが支給され、山口・小郡地域のデパートやギフトセンターなどではお中元・ボーナス商戦が本番に突入した。今年に入り景気回復というニュースも目にするようになったが、地方都市ではまだまだ厳しい状態が続いている。各店は様々な工夫をし、少しでも売り上げを伸ばそうと懸命だ。
ちまきや(中市町)は、先月8日から社員等100人体制で中元カタログを市内2万軒に配るローラー作戦を展開。24日からは5階催し会場にギフトコーナーを設け、本格的な商戦をスタートさせた。今年は全国宅配無料ギフトを昨年の2倍に増やして割安感を出す一方、高級志向の逸品ギフトも数多く取りそろえている。「売上目標は昨年の109%。今の景況では厳しい数字だが、新規客を獲得し、何としてでも達成したい」と必死だ。
山口県内の特産品を取り扱うやまぐちさん(道場門前)も、24日から店内に中元コーナーを設置した。毎年好評なのが、そうめんやフグの一夜干し、みかんゼリーなど。予算に応じて自分なりのギフトセットを考える人も少なくない。同店は「来週末からが本番。厳しい状況だが、ふるさとの特産品を全面に押し出し、昨年並みの売り上げを期待したい」と話している。
一方、各ギフトセンターは様々な割引や特典を設け、商戦に臨んでいる。
進物の大進(中央)では、「お持ち帰り割引」と通常の25~30%引きの「店長お薦めの品」、「全国宅配無料」(2700円以上の品)などの割引サービスを展開。さらに早期予約(7月末まで)の特典として、1万円以上購入した人に、粗品をプレゼントしている。
シャディサラダ館山口大歳店(矢原)も、定価より10~30%引き、全国宅配無料の商品を多数品ぞろえ。さらに、持ち帰りの場合は定価より20~40%引きで提供している。
進物・贈答品の佐藤商会(中河原町)は、定価より2~3割安く、全国宅配無料の厳選ギフトをメーンに販売。一方で、今年から産地直送品を従来の3倍に増やし、多様化する顧客ニーズに対応している。「安さだけではダメ。産直品のような個性のある商品も取りそろえないと、この商戦を勝ち抜いていけない」という。
また各専門店も、商戦に向けそれぞれ自慢の商品を売り込んでいる
山崎果樹園(仁保下郷)は有機肥料で栽培した桃をセット販売。収穫は10日頃からの予定だが、すでに広島や大阪、東京などからも注文がきている。金光酒造(嘉川)は銘酒・山頭火の夏季限定セットを売り出し、酒蔵には好みの酒を選んでもらえるよう試飲コーナーを用意。また、イストリエ(中市町)は厳選素材を使ったゼリーや焼き菓子、松永かまぼこ店(同)は白銀、新川などの詰め合わせ、小野鰹節店(湯田温泉)はプロの料理人も使う削かつお、西尾うに製造本舗(豊北町)は磯漬うになどを売り込み中。食品以外では、福寿堂(白石)の萩焼、JTB山口支店(中市町)のギフト券、好花園(同)の花と緑のギフト券、クマサキ洋ラン農園(下小鯖)の洋ランも注目だ。
ボーナス商戦 家電は五輪などの追い風
ボーナス商戦も厳しさが予想されるが、家電店では猛暑とオリンピックが追い風になっている。
家電量販店のベスト電器山口本店では、パソコンやデジタルカメラなどが昨年に比べ不調。その代わり、昨年冷夏のため不振を極めたエアコン・冷蔵庫が売り上げを伸ばしている。さらに、8月のアテネオリンピックを控え、大画面の薄型テレビ、長時間録画可能なDVDレコーダーの売り上げが好調だ。
同店は「DVDレコーダーは10万円前後、薄型テレビは40万円前後が売れ筋。不況の中でも自分の楽しみには思い切って投資するというお客さんが増えてきている」といい、「長いこと苦戦してきたが、今年は昨年比1割増の売り上げが期待できる」と話している。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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