サンデー山口

　白石公民館の移転・新築工事が今月４日、本町１丁目のＹＡＢ山口朝日放送そばで始まった。市民会館に併設されている現在の公民館が手狭になったことから建てかえるもので、建物は市内の公民館では初の３階建て。来年８月完成、９月または10月の供用開始を目指している。

　新しい白石公民館は、約１５８１平方メートルの敷地に、鉄筋コンクリート造３階建てで、延べ床面積は約９３１平方メートルの建物を建設。採光を考えて窓を広くした都会的な建物になっている。
　１階には事務室やロビー、図書室を配置。また限られた敷地を有効に活用するため、建物内のピロティ部分に７台分の駐車スペースを確保した。２階には、講堂、調理実習室、講義室（和室）といった利用度の高い部屋を配置。講堂は約１０８平方メートルでバックヤードを備え、１００人規模の催しに対応。20畳の和室は、各種講座のほか地区民の会合にも活用が見込まれる。また３階には、視聴覚室と工作室が設けられる。
　各フロアは、基本的にバリアフリー設計で、トイレには男女ともに和式・洋式両方の便座を設置。オストメイト対応で、授乳コーナーも備えた多目的トイレも配置した。また、障害者用駐車場はピロティの最も玄関寄りに確保。車から降りるとすぐにスロープを使って玄関にたどり着ける。もちろん、玄関の右手前方にはエレベーターがあり、車いすや足が不自由な人がスムーズに目的階に移動できる。
　移築に際して開かれた建設協議会では、周辺住民や環境への配慮と駐車台数の確保に対する要望が出た。そのため、３階の一部をバルコニーにしてプライバシーに配慮したり、植栽を多めにするなどの工夫を施した。また、駐車場は28台分のスペースを確保。可動式のポールを設けるなど、迷惑駐車対策にも気を配っている。
　総工費は約３億円で、完成予定は来年８月末。１日も早い供用開始を目指しており、早ければ９月中にも開館できる見込み。それに並行して、現在の建物の利用法についても庁内で調整が行われている。