2004年11月26日
市民が商店街のガイドブックづくり

「意外と知らないお店や個性的な店舗があるんですよー」「買い物以外でも楽しめる!」…。市内の主婦ら25人が、中心商店街の魅力を発信するガイドブック「せわやき広報誌」の作成に向け、取材・編集活動に奔走している。市民の視点から地元商店街のファンを増やそうという、街づくり山口と商店街連合会の新しい試み。店舗紹介や商店街全体マップ、活用術などを掲載した冊子を来年3月までに完成させ、市民に配布する。
このガイドブックづくりは、市が商店街に設置している「ほっとさろん中市・まちのえき」と「ほっとさろん西門前・てとてと」のコミュニティ施設商店街活性化事業として同事業運営委員会(運営委員長=志村哲郎県立大教授)が今年1月に行った、商店街ニーズ調査アンケートの結果を受けて始まった。商店街の利用者からは「ぶらぶら歩いていて楽しい商店街に」「お店の情報が欲しい」などの要望があり、商店街関係者からは「外に向けた情報発信手段を」「市民や市民団体と商店街の連携が欲しい」といった声が出された。そこで同運営委員会は、商店街全体の情報を発信できる広報誌の作成を㈱街づくり山口と商店街連合会に提案。広報誌作成実行委員会を9月に立ち上げた。利用者の視点から商店街の魅力を発掘・発信することで、市民と商店街との結びつきを促進しようと、制作は全て公募の市民に任せることにした。
集まったスタッフは、主婦を中心に20歳代から60歳代までの25人。商店街に愛着がある人、広報誌づくりに関心がある人など動機は様々だ。10月の打ち合わせで、参加店70店舗の取材とガイドブックの作成に必要な作業班を割り振り、さっそく活動をスタート。参加店に足を運んで店主の話を聞いたり、写真撮りをしたり、商店街全体を知るためのまち歩きを行ったりと、家事や仕事の合間を縫っては忙しく走り回っている。
3年前に市内に引っ越し、県内にもまだ元気な商店街が残っていたことに驚いたという市民スタッフの久保田美代さん(37)は「個性的な店が集まっているこの商店街には以前からおもしろみを感じていたが、取材するごとに店主のこだわりやプロの技が見えてきて一層魅力を感じるようになった」と感想を語る。彼女が取材に訪れていた道場門前の生花店・マーキュリーの店主、沓野優紀さん(40)は「山口生まれの山口育ち、高校生時代には毎日通った商店街だけに、愛着も深く、活気づけたいという思いも強い。利用者の目からどんなものが出来上がるのか、とても楽しみ」と話していた。
ガイドブックには、参加店紹介の他、商店街全体のマップ、活用術、豆知識、コラムなどを掲載。携帯に便利なB5判サイズ、約80ページで、1万部発行する。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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