サンデー山口

　社会福祉協議会は、1行政区域に1組織が原則。行政合併と同じ来年10月1日の社協合併に向けた舵取り役を担っている。
　合併のメリットとして①各社協が独自に培ってきたノウハウの合流によるサービスの充実・施策（サービス）の選択肢拡大②適材適所の職員配置が可能③財政のスリム化と基盤強化──を挙げる。これらを明確に示し、着実に実現するために「新社会福祉協議会のまちづくり基本構想」を策定した。
　2市4町、1市3町、1市4町と法定協の枠組みが次々に変化。その度に、社協合併協も構成を変えなければならなかった。法定協では、2市4町の協議休止時点で約8割の協議が終わっていたが、社協は協議を始めたばかりだった。そのため、まだ6割近い協定項目が残っている。しかし「基本構想の実現に向けて前向きな議論ができており、協議会の雰囲気もなごやか」と自信を見せる。その裏には、基本構想策定のベースを作ったプロジェクトチームなど職員に対する信頼がある。協議はこれから大詰めを迎えるが「住民の評価を意識し、住民参加を促進することで、安心して暮らせる地域福祉を実現したい」という。

1931年上関町生まれ。53年山口大経済学部を卒業し山口県庁入り。県社会福祉事業団副理事長などを務めた。02年6月から市社会福祉協議会会長。73歳。