2004年12月11日
日米レスリングで海外初挑戦

山口県鴻城高校レスリング部キャプテンの藤永明宏くん(17)がこのほど、04年度日本・北米高校生レスリング国際交流事業で、アメリカ・ワシントン州遠征チームの日本代表メンバーに選ばれた。山口県からは唯一の選出で、藤永くんは「試合に勝つことよりも、日本のレスリングが外国でも通用するか試してみたい」と試合を心待ちにしている。
同事業は、全国高体連レスリング専門部が行っている国際交流の一環。毎年1月ごろに日本から訪問、6月にアメリカから選手を受け入れるという形で実施している。選手は、年間4回ある全国大会の各階級3位以内に入った高校生の中から選抜。国際試合の経験を積むとともに、異文化交流を図ることを目的としている。
今年度は、藤永くんを含め26人が参加。2チームに分かれ、アメリカ・ワシントン州とカナダ・バンクーバーへそれぞれ29日から1月11日までの約2週間、選手の家庭にホームステイしながら各地を転戦する。
60キロ級の代表選手として選ばれた藤永くんは、父親の影響で幼稚園の時にレスリングを始めた。小・中学校時代は、地道に練習を積み、高校生になってからその才能が開花。平川辰儀監督の指導のもと、筋力トレーニングを重視した練習で、持ち味のスピードにパワーが加わり、全国でも通用する選手へと成長した。ジュニアオリンピックカップ選手権46㌔級2位(1年)、国体54㌔級3位(2年)、ジュニアオリンピックカップ選手権58キロ級及び国体60キロ級で3位(3年)に入賞するなど、2年生の時から県内では敵なし。実績が評価されて今回の参加につながった。卒業後は、徳山大学に進学し、高校時代に果たせなかった日本一を目指す。
「今まで外国人選手と戦ったのは1回だけ。アメリカの選手はどういう技を使ってくるのか、対戦するのが今から楽しみ」と待ちきれない様子の藤永くんだが、「ホームステイは初めてなので、英語がうまく話せるか心配。お土産は準備したけど、英会話の勉強はこれから」と高校生らしい表情ものぞかせる。
5年前、同遠征にコーチとして参加したことのある平川監督は「言葉や食事、文化が全く違う異国での経験は、とても貴重なものになるだろう。アメリカのレスリングは世界トップレベルなので、多くの人と積極的に交流を深め、技術や練習方法など、たくさんのことを吸収してきてほしい」とエールを送る。
藤永くんは、28日に東京で結団式を行った後、29日に成田空港から出発する。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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