2005年01月26日
平川小・石川佳純ちゃん 全日本選手権 史上2人目の小学生勝利

日本卓球界に11歳のニューヒロインが誕生した。平川小6年の石川佳純ちゃん(山口ジュニアクラブ)。今月中旬、東京体育館で開かれた「全日本卓球選手権」女子シングルス一般の部に今大会最年少で初出場し、年上の強豪相手に粘りのプレーで応戦。〝愛ちゃん〟こと福原愛選手(ミキハウスJSC)以来2人目となる小学生白星を挙げ、3回戦まで進出した。149㌢、メガネをかけたまだあどけなさの残る少女の目標は「オリンピック出場」。この大きな目標に向け、佳純ちゃんは今春から親元を離れ大阪での新生活をスタートさせる。
全日本選手権女子シングルス一般の部は、オリンピック選手ら日本トッププレイヤーもエントリーし、卓球女子日本一を決める部門。昨年9月、全日本選手権ホープスの部(小学生以下)でチャンピオンになった佳純ちゃんにとっても強敵ぞろいだったが、1回戦では高校生を3-0のストレート、2回戦では大学生を3-2で破った。一般の部での小学生勝利は福原選手以来の偉業とあってマスコミも「愛ちゃん2世出現」と大騒ぎ。3回戦では実業団選手のテクニックに対応できず1-3で敗退したが、試合後多くの報道陣を前に「ここまで勝てたから悔しくはない」と笑顔で答え、物おじしない一面も見せた。
佳純ちゃんが卓球を始めたのは小学1年生の時。父・公久さんと母・久美さんに、近所で行われている白石卓球クラブの練習に連れて行かれたのがきっかけだった。最初は遊び半分だったが、数カ月後に迎えた7歳の誕生日、両親から卓球のユニホームをプレゼントされたのをきっかけに「本気でやってみたい」という気持ちが芽生えた。元実業団選手だった久美さんも「好きなら一緒にがんばろう」とマンツーマンでの指導を開始。佳純ちゃんの非凡な卓球センスは久美さんの想像以上で、3カ月後の全日本選手権バンビの部(小学2年生以下)県予選を2位通過し、本選でもベスト64に入った。
3年生の時、平川に越して練習環境も充実した。自宅1階に卓球場を完備し、久美さんが若手選手を育成する「山口ジュニアクラブ」を設立。それからは好きな時間に毎日練習ができるようになった。さらに、土日は毎週のように各地で開かれる大会に参加し、大人相手に実戦経験を積んでいった。
現在も毎日約3時間、自宅の卓球場で汗を流すが、練習内容は他のクラブ員たちと一緒。佳純ちゃんの強さについて久美さんは「サウスポーということがまず一つ。そして、競った時に最後まで諦めない気持ちを持っていること」と分析する。
小学生以下の日本代表強化選手にも選ばれている佳純ちゃん。4月には、卓球の名門・四天王寺羽曳丘中学校(大阪)に進学する。初めての寮生活になるが、「不安はない。練習をいっぱいして、強くなりたい」ときっぱり。オリンピック出場という大きな目標に挑む。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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