2005年02月04日
山口市菜香亭 お食事できます!

菜香亭でまた食事ができる--天花の「山口市菜香亭」は今月、大広間などの貸室利用者を対象にしたケータリング(出前)サービスを開始した。豊富なメニューの中から選べる出前料理をつつきながら、明治の元勲や歴代首相らも通った老舗料亭の雰囲気が味わえる。また同時に、オリジナル商品などを販売するコーナーを設置。14日(月)からは、市内観光に便利な自転車の貸し出しも行う。
山口市菜香亭は、1877(明治10)年の創業から96年の廃業まで広く親しまれた料亭「祇園菜香亭」を移築復元した市の施設。保存・活用を訴えた市民団体らの活動が実り、山口の歴史観光拠点、市民交流の場として昨年10月2日にオープンした。158畳敷きの大広間には、井上馨、伊藤博文、木戸孝允、山県有朋ら明治の元勲、県内出身の岸信介、佐藤栄作兄弟宰相らの扁額、ゆかりの所蔵品も展示されており、開館からわずか3カ月で入館者2万人を突破している。
このたび始めた出前サービスは、菜香亭を管理運営するNPO法人「歴史の町山口を甦らせる会」(福田礼輔会長)が来館者の要望を受け企画。これまでも飲食物の持ち込みは可能だったが、「料亭だった頃のように食事を提供して欲しい」との声が多数寄せられていたからだ。
ケータリングするのは、いちやなぎ、大阪屋、グリンパーク、割烹きむら、サビエルカンパーナ、すぎの子、ハート・アンド・ハート、マリンの8社。メニューは約70品と豊富で、懐石料理、寿司、オードブル、弁当、ケーキなど和食から洋食まで幅広く楽しめる。注文は、大広間や客間などの利用を申し込む際に、合わせて行う仕組み。少しずつ予約が集まっており、法事や結納に使いたいとの問い合わせも来ているという。
一方、玄関正面に開店した「ミュージアムショップ」では、関連グッズや“山口らしさ”を発信する特産品を販売。菜香亭オリジナルの「お菜まんじゅう」や絵はがきの他、ガラス工芸品、菓子などが並んでいる。なお、販売商品は現在も募集中。
さらに14日からは、山口高同窓会から寄贈された自転車10台を活用した「レンタサイクル事業」を開始する。菜香亭を拠点に、豊かな歴史遺産や町屋の営みなどが残る「大内文化特定区域」を自由に散策し、まちの魅力にふれてもらうのが目的。半日200円、1日400円で貸し出す。
問い合わせは、山口市菜香亭(TEL083-934-3312)へ。
19日から 「いつでもアートふる」スタート
一の坂川・竪小路周辺地区で開催される秋の恒例イベント「アートふる山口」の縮小版ともいえる常設展示企画「いつでもアートふる山口」が、いよいよ今月19日(土)にスタート。当日は山口市菜香亭を会場に、オープニングセレモニーなども行われる。
「アートふる山口」開催地区の民家や商店が会場一帯を一つの美術館に見立てて展示を行う「小さな美術館」を常設化し、新たな観光の目玉として売り出そうという企画で、06年開催の国民文化祭も視野に入れた試みだ。常設展示場となる20店舗では、季節のテーマに添った展示品を店頭に飾って来場者を迎える。
19日から始まる第1回企画展は「お雛さまめぐり」。公募などで集めた明治・大正時代の希少なひな人形の他、陶芸やクラフトの創作びななど20点を各店舗で紹介する。3月6日まで行い、その後19日から4月にかけては「さくら」、5月から6月は「蛍」をテーマに展示をする。
なお19日は、オープニングセレモニーを山口市菜香亭大広間で午前9時半から、記念イベントを午前10時10分から一の坂川・竪小路周辺で開催。市歴史民俗資料館でも同企画展に合わせ、毛利6代藩主宗廣の息女・誠姫の享保雛を展示する。
問い合わせは、NPO法人山口まちづくりセンター内アートふる山口実行委員会事務局(TEL083-934-3515)へ。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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