2005年03月02日
ちまきやがリニューアルオープン

創業150周年を迎えた中市町の百貨店「ちまきや」(西村清司社長)があす3日午前10時、リニューアルオープンする。商店街に面する1階正面入り口を2カ所に増やすなど装いを新たにするほか、地下食品売場を大幅改装。できたての総菜を販売する店や老舗京菓子店等の新規テナントを入れ、〝デパ地下〟としての品揃えを充実させる。なお、山口銀行から金融支援を受け経営再建中の同社は、今回のリニューアルを機に今年度からの安定黒字経営を目指す。
創業150周年の目玉として、4億円を投じた今回のリニューアルでは、商店街側に面する1、2階のウインドーを全て売場が見えるようシースルータイプに変更。植栽なども新たに配置し、全体的に明るくゆったりとした雰囲気を作る。買い物客の利便性を考え、正面入り口を1階エスカレーター付近に1カ所新設。新入口の両横には、フレッシュベーカリーの「メゾン イグレック」と、カフェを併設した「ステラおばさんのクッキー」が出店する。
2階部分には、入り口に待ち合わせや休憩のできるソファ付きのレストスペース(約80平方㍍)を確保。中核を成すテナントとして、国内6店舗目、中四国・九州地方では初となる北欧の高級家具・インテリア雑貨店「イルムス」(約330平方㍍)を導入する。また、空きスペースとなっていた「鶴乃家」跡に、バイキングレストラン「からたちの花」が出店する。
そして、地下食品売場(約2千平方㍍)は、新規テナント約10店を入れるなど、全面リニューアルする。その中で目玉となるのは銘菓ゾーンに加わる京菓匠「笹屋伊織」。創業280余年の同店は、数ある京都の和菓子店の中で〝京菓匠〟を名乗ることを許された数少ない1軒で、毎月3日間しか発売しない「どら焼き」は幻の品として特に有名だ。この他にも、東京吉祥寺の人気洋菓子店「エスプリ・ドゥ・パリ」、吉本興業が経営するたこ焼き店「たこばやし」などの新テナントを展開。スーパーマーケット部門では、生鮮3品における地元産の品揃えを強化し、新設する総菜店「パサージュ」で手作りサラダやミートデリ、おむすびなどできたての品を提供する。
同社は「『若い方から年配の方までがゆっくり買い物が出来て、目指す商品に出会える』をコンセプトにリニューアルを進めてきた。社員一同、心新たにお客様をお迎えしたい」と話している。
オープニングセレモニーは、午前9時45分から実施。テープカットの後、1500個の紅白もちを来店者に配布。明星幼稚園児によるもちつき大会も行う。5階催し会場では「詩仙堂ファッションショー&逸品会」(午前11時半と午後2時半から)。モデル7人よる本格的ファッションショーで、詩仙堂代表でデザイナーを務める田村均氏も来場する。また、5千円以上買い物した人を対象に、北海道や九州の旅行が当たるプレゼント企画(3月3日~29日)を実施する。
米屋町商店街はちまきやリニューアル協賛イベントとしてスタンプラリーを開催。3日から13日(日)までの期間中、同商店街の各店で500円以上買い上げにつきスタンプ1個を押し、3個集めた人に花のポットをプレゼントする。
売上高74億円、安定黒字目指す
同社はリニューアルに先立ち、今後の売り上げ目標を発表した。
リニューアルに4億円を投資した今年度は、新規出店や催事効果で、前年度より7億円増の74億円の売上高を見込んでおり、来店者数も前年度15%増の350万人を目標にしている。また、来年度以降も毎年1億円ずつの投資を08年度まで続け、売り場改装などを行っていく予定。これにより、来年度以降の売上高は75億円で安定推移することを目指す。
同社の西村社長は「安定的な黒字経営に転換させ、中心商店街の活性化に対しても一翼を担いたい」としている。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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