2005年07月30日
ナバラ州のオーケストラ来山

第九サークルと親善コンサート 市民レベルの交流を!
スペイン・ナバラ州パンプローナ市にある州立音楽院交響オーケストラが初来山し、8月4日(木)午後7時から山口市民会館で開催される「親善友好第九コンサート」で山口市内のサークル・アンディフロイデと共演する。今年は山口市とパンプローナ市との姉妹都市締結25周年の節目の年。同オーケストラたっての希望で、滞在中はホームステイも予定されており、民間交流の広がりが期待される。
ナバラ州立音楽院(サルド・ブエノ学院長)の交響オーケストラ(64人)は87年に創立。演奏レベルは高く、これまで数多くの一流ソリストや合唱団と共演している。指揮者のヘスス・エチェベリア氏はラトビア国立交響楽団でタクトを振るった経験を持ち、作曲家としても有名だ。
一方のアンディフロイデ(上田美子代表、130人)は、02年の「平川まつり」で合唱とは無縁の地区民らが集まり、ベートーベンの交響曲第九番を歌ったのが始まり。翌年には市内外の人たちにも声を掛け、第九だけを歌うサークルとして始動。「楽しく歌う」をモットーに、年末の定期演奏会や慰問コンサートなどを行っている。
そもそも両団体が共演するきっかけとなったのは、1月末に東京のマネジメント会社から上田代表にかかった1本の電話。埼玉県川口市で行われる第九演奏会のため7月末に来日する同オーケストラが、姉妹提携を結んでいる山口の訪問を強く望んでいるので、一緒に演奏することはできないかというものだった。
「こんなチャンスは二度とない」と、上田代表はコンサート実現に向け、会場探し、日程の調整、楽器の手配などで市内を奔走。市民サークルの力では困難な部分もあったが、やまぐち市民文化の会など数多くの団体が協力してくれ、ようやく6月にコンサート開催が正式決定した。
団員たちも共演できることを固く信じ、5月には本格的な練習を開始。以来週1回、同オーケストラとの実力差を少しでも縮めようと、ドイツ語の発音やパート練習などを重ねている。指導を行っている山口芸術短期大学の田中敏夫教授は「完成度はまだ70%ぐらい。でも、『みんなに聞いてもらいたい』という気持ちが歌声から伝わるようになってきた」と団員たちの成長を評価する。
「親善友好第九コンサート」では、まず同オーケストラがパブロ・デ・サラサーテ作曲「ツィゴイネルワイゼン作品20」を演奏。続いて、二つの団体合わせて約200人が、迫力ある第九を披露する。ソリストは、市内在住の西田佳子さん(ソプラノ)、山本洋子さん(アルト)、米原真さん(テノール)、田中教授(バリトン)が務める。
上田代表は「交流が主体なので、客席とステージで感動を分かち合えるようなコンサートにしたい」と張り切っている。
チケットは高校生以上千円(当日券1300円)、小中学生500円。問い合わせは、上田代表(TEL090-2003-1161)へ。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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