2005年11月12日
緩やかに改善の小企業景況

国民生活金融公庫が動向調査
国民生活金融公庫山口支店(TEL083-922-3660)は、このほど「山口県小企業動向調査」の結果を発表した。県内4支店の取引先小企業にアンケートを行い、7~9月期の「実績」と、10~12月期の「見通し」について聞いたものだ。同支店では「緩やかに改善の動きが続く」としており、前回調査時よりわずかではあるが回復との見解を示した。
「山口県小企業動向調査」は、同公庫が四半期ごとに実施している。今回は、県内185の小企業に対して行い、136社から回答があった。(回答率73・5%)。調査時点は9月10日。
回答企業を業種別に見ると、製造業(従業員30人未満)が15社(11・0%)、卸売業(同10人未満)15社(11・0%)、小売業(同10人未満)45社(33・1%)、飲食店(同10人未満)24社(17・6%)、サービス業(同30人未満)25社(18・4%)、建設業(同30人未満)12社(8・8%)となっている。
まず、全業種の「業況判断」を見ると、7~9月期のDI値(「良い」と答えた企業割合から「悪い」と答えた企業割合を引いた数値)は、マイナス42・9ポイント。4~6月期の「実績」(マイナス40・1ポイント)よりも2・8ポイント悪化した。さらに全国平均値と比べても、5・0ポイント低い数値だ。
業種別にDI値を見ると、卸売業がマイナス9・1ポイント(前期比プラス28・4)、製造業がマイナス17・6ポイント(同プラス4・6)、建設業がマイナス33・3ポイント(同マイナス25・0)、小売業がマイナス47・9ポイント(同マイナス2・7)、飲食店がマイナス48・0ポイント(同プラス11・1)、サービス業がマイナス63・0ポイント(同マイナス18・6)だった。また、全業種における「来期」(10月~12月)の「見通し」はマイナス40・1ポイントと、今期からは2・8ポイント改善する予測。
次に「売上」は、今期DI値がマイナス24・2ポイント(前期比プラス2・6)で、来期の「見通し」はマイナス22・7ポイントと、期を追うごとに上昇している。業種別では、製造業だけが33・3ポイントと好調。卸売業がマイナス6・7ポイント、建設業がマイナス8・3ポイント、飲食店がマイナス16・7ポイント、小売業がマイナス24・4ポイント、サービス業がマイナス76・0ポイントと、他の業種は軒並み不振だった。
また「採算」については、今期DI値はマイナス18・4ポイント(前期比プラス2・4)だった。来期「見通し」は、マイナス11・9で6・5ポイントの上昇を示している。
今期の「資金繰り」DI値は、マイナス20・6で、前期より2・7ポイント悪化した。来期も3・9ポイント低下の、マイナス24・5になる見通しだ。
これらを受けて同支店では「資金繰りなど一部に厳しさはあるものの、小企業の景況は緩やかに改善を続けている」と分析している。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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