2005年12月10日
アームレスラー村田さんの挑戦 世界選手権に初出場

アームレスリングとは、腕相撲の強さを競うスポーツ。まだまだ競技人口の少ないアームレスリングに、情熱を傾ける選手が市内にいる。2日に東京で行われた「第27回世界アームレスリング選手権大会」に矢原の村田和成さん(31)が出場し、2回戦で敗れたものの大きな一歩を踏み出した。
村田さんは、今年5月の県大会で優勝し、全国大会への出場権を得た。これまでも全国出場の機会はあったが、自信が持てずためらっていた。しかし、6月に行われた、フリー参加の「西日本オープン」で昨年の日本チャンピオンと対戦。接戦の末惜しくも敗れたが、この試合で「全国レベルで戦える」と手応えを感じ、10月に行われた全国大会に初挑戦。見事準優勝を飾り、世界大会への切符も手にした。
世界大会での初戦は、ポーランドの選手に快勝。しかし、続く2回戦でロシアの選手に惜しくも敗れ、最初の挑戦は幕を閉じた。村田さんは「世界の壁がまだまだ厚いことを思い知らされた」と悔しそうに話す。
市消防本部の職員で、体力では誰にも負けない自信があった。それが26歳の時、軽い気持ちで参加したアームレスリングの大会で1回戦負け。しかも、相手が自分より一回り小さかったこともあり、相当なショックを受けたという。そして、敗因を分析するうちに力技だけではなく、テクニックが必要だということを痛感。負けず嫌いな性格に火が付き、猛練習を開始した。
初めは小郡の道場に通っていたが、ある程度のテクニックを学んでからは、専ら個人練習に励んだ。腕相撲というと上腕二頭筋を鍛えるイメージがあるが、実際には、手首の力、背筋力を鍛えることが重要で、一瞬で勝負を決めてしまう瞬発力も大切だという。「相手に腕の腹(内側)を見せたら負けですね。いかに素早く相手の腕を自分の方に巻き込むか、それが勝つためのポイントです」と村田さん。
また、選手は練習や試合以外でも日々戦っている。地方大会では、体重制限のない「フリー」のクラスで出場するが、全国や世界の舞台では65㌔以下の階級で出場。そのため、大会前には減量を強いられることに。「いかに力を落とさずに体重を落とすかがポイント。大好きな食事が制限されることがつらいですね」と苦笑いする。
現在アームレスリングの世界では、ロシアを筆頭に東欧の選手が活躍。日本も強国の一つで、国際大会では必ず上位に名を連ねている。4年間で全国レベルの実力を付けた村田さんは「この敗戦をバネにこれからも貪欲に上を目指していきたい。家族の支えあってのことですけどね」と照れながらも力強く話す。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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