2006年04月09日
良城小超え… 平川小児童数 市内一に

"ドーナツ化"進行
あす10日は、市内小学校で一斉に始業式が行われる新学期スタートの日。そして今年度、市内一のマンモス校といわれてきた良城小学校の児童数を、ついに平川小学校が超えた。平川は、昨年の国勢調査で人口増加率が市内で一番高かった地域。生活の便が良い上に文教地区とあって、居住地としての人気は年々上昇している。なお、吉敷や大内でも人口増加は続いており、山口市の「ドーナツ化現象」はまだまだ進行しそうだ。
かつて田んぼや畑が広がる農村地域だった平川地区は山口大学の移転(66年~73年)以降、西京高校、平川中学校、同大附属養護学校などの相次ぐ開校によって、幼稚園から大学までを擁する教育ゾーンへと変貌。新興住宅やアパート、商業施設などの建設も進み、人口はここ30年ほどで2倍以上に膨らんでいる。05年国勢調査でも、00年の前回調査に比べて住民は約1割、1848人のプラスだった。
人口、世帯数が増えれば、当然のことながら小学校の児童数も増加。00年度のピーク(1067人)を境に少しずつ児童数が減り始めた良城小(07年度959人予定)に対し、平川小は00年度904人、05年度979人、06年度は996人予定と、07年度には千人を超える勢いだ。学校施設も年々手狭になっており、これまでも理科室などの特別教室を改装して普通教室を確保してきたが、教室不足は深刻化。市では校舎の増築を計画している。06年度中に平川小と平川中の間に挟まれた用地約5200平方㍍を取得、07年度から08年度にかけて造成と校舎建設を行い、09年度4月に供用開始する予定。
学校、病院、ショッピングモールなどが生活圏内にあり、市街地への交通アクセスも良好。自然も豊富な環境が住宅販売業者らの売り。08年度には大内につながる計画道路も開通することから、宅地開発は今後も進みそうだ。用途地域については白地地域が大部分を占めていたが、主に住居系の指定地域が近年拡大されている。「地区の中でも黒川、小学校に近いあたりが人気。利便性が高いわりには静かに暮らせる場所で、閑静な住宅地として好まれている」と市内の不動産業者。一方、地元・平川自治連合会の米倉一夫会長は人口増加について「一戸建ての世帯の転入が多いので、大抵の人は自治会にも加入してくれる。新しい住民が増えても比較的地域コミュニティーは保たれている」と話す。
市内のドーナツ化現象としては、大内、吉敷、大歳、宮野地区といった周辺地域の人口がこの5年で5%~7%増加。一方、市街地にあたる大殿、湯田地区は減少している。ただし、近年人口減少が続いていた白石地区では、高層マンション進出の影響か、世帯、人口ともにここ数年増加に転じており、市内でも“都心回帰”的な傾向が見え始めた。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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