サンデー山口

３工事の進ちょく状況は？

　近年、人口が増えつつある大歳・平川地区。交通量の増加に伴い、各所で渋滞も頻繁に引き起こされている。現在、この地域では三つの大きな道路整備事業が進められており、完成すれば大幅な渋滞緩和につながるという。そこで、気になる工事の進ちょく状況を取材した。

矢原町土地区画整理
十字路交差点として開通
　矢原町全域10・６ヘクタールの土地再配置と公共施設の整備を行う「矢原町土地区画整理事業」は、97年に始まった。３月末までに、矢原町内に長さ１８０㍍、幅員12㍍（歩道含む）の市道上矢原上東線および長さ３５０㍍、幅員16㍍の市道東山通り下矢原６号線が完成した。これに伴い、３月31日からウエスタまるき湯田店とファッションセンターしまむらの間を走る上矢原上東線と若宮町中矢原線とが交わるＴ字路交差点が十字路交差点として開通。道路沿いには新鮮市場湯田店もオープンしている。
　道路の完成で、葵町方面から矢原町および穂積町方面への通行の便が良くなったが、矢原町内の道路整備しか終わっていないため、山大方面へつながる県道陶・湯田線へは通行できない。市都市整備部区画整理課は「湯田方面に行く時は、今まで通り若宮町中矢原線を利用してほしい。将来的には矢原町の東山通り下矢原線が陶・湯田線へつながるよう道路整備を進めていく」と話している。
　なお、町内には新しく「上矢原第１公園」（２千平方㍍）と複合遊具やブランコのある「上矢原第２公園」（１２００平方㍍）も整備された。

都市計画道路御堀平井線
今年度から新設工事
　03年度に始まった山口大学の裏側から平川郵便局までを約２㌔メートルで結ぶ「都市計画道路御堀平井線」の工事では、これまで同大国際交流会館から大内方面へつながる約３００㍍間の市道問田神郷線の拡幅整備が終了。幅員が16㍍に広がり、片側しかなかった歩道も両サイドに３・５㍍設けられた。
　また、05年度からは平川郵便局前を流れる九田川に橋を架けるための工事も行われている。
　本年度は用地買収後、大学裏側と郵便局前の両方面から、新設の道路工事に着手。新しい道路が完成すれば、同大テニスコート付近の大幅な渋滞緩和につながるという。
　市土木課は、「08年度末を目標に整備を進めているが、下水道や水道など生活に必要なインフラ整備を同時に行うため、工事が若干遅れる可能性もある」と話している。

高田橋の架け替え
完成は09年度末を計画
　フジグラン山口などがある黒川と朝田を結ぶ高田橋の架け替え工事は、現在の橋のやや上流部で09年度末を目標に進められている。現在、朝田側の橋脚２基と橋台の一部を工事中。橋の完成に合わせ、市道の拡幅も行われる予定だ。
　新橋はコンクリート造で、２車線歩道付きの幅員11㍍（車道部７・５㍍、歩道３・５㍍）。橋を通る市道田屋島岩富線の拡幅は、市朝田浄水場入口から県道山口小郡秋穂線手前までの区間約３８０㍍で、幅員は新橋と同じ。なお、工事完了後、現在ある橋は取り壊される。
　椹野川に架かるこの橋は、幅が狭く車の離合はスレスレの状態。老朽化も進んでいる上、近くに大きなショッピングセンターができたことから交通量も増加。このため、地元住民は渋滞緩和、安全・利便性向上などに期待を寄せている。