サンデー山口

違法駐車、渋滞など改善へ　かめ福～松田屋まで11台分

　湯田温泉街を貫く県道２０４号線にタクシー乗り場が設置され、あす１日から運用される。客待ちタクシーにつられて一般車両が違法駐車を重ねる状況を改善しようと、県警が規制を見直したもの。山口警察署の山田光男交通課長は「６月１日の道路交通法改正に合わせて、駐車違反の取り締まりを厳しくしていく」と話している。

　県道２０４号線は片側１車線で、両側に幅約２㍍の停車帯がある。これまで夕方から夜にかけて、旅館や飲食店が並ぶ道路沿い約７００㍍には客待ちタクシーが連なり、ひどい時は一般車両がその横に駐車したり、バス停に止めるなどして頻繁に渋滞を引き起こしていた。
　このため地元住民でつくる湯田温泉まちづくり協議会は、このような状況を改善してもらおうと３月、山口警察署にタクシー乗り場設置の要望書を提出。現地調査や審議が行われ、今回の設置が決まった。
　乗り場は、ホテルかめ福、ホテルニュータナカ、藤光海風堂、豆子郎、松田屋ホテルの前計５カ所に各２台分（藤光海風堂前のみ３台分）。停車線に白線が引かれ標識が立てられたほか、お年寄りでも乗り降りがしやすいよう、歩道側の縁石や防護チェーンが取り除かれた。
　市内の道路沿いにタクシー乗り場ができるのは初めてで、山口地区タクシー協会の藤田正人会長は「駐車違反の取り締まりが厳しくなる中、特定の乗り場が定められることは大変喜ばしい。湯田の交通状況が良くなれば売り上げアップにもつながる」といい、同協議会県道２０４号線部会の上野淳部会長は「交通の便が失われることなく、将来の湯田温泉地区の景観整備につながればうれしい」と期待を寄せる。
　また、山田交通課長は「今回は試験的に11台分設置したが、今後効果を見ながら、必要であれば乗り場を増やしていく。交通法の改正と時期が一致したこともあり、タクシーを含めそれ以外の車の駐車違反も厳しく取り締まっていく方針」と話している。