サンデー山口

　日本の夏の風物詩、ホタル。澄んだ空気と緑豊かな自然が残る山口市内では、毎年夏になるとあちらこちらでホタルの乱舞を見ることができる。今年はあす３日に一の坂川一帯で「ほたる観賞の夕べ」、宮野の山口ふれあい館周辺で「宮野ホタルまつり」、小郡の新町西公民館周辺で「四十八瀬川ほたる祭り」がそれぞれ開かれる。

ほたる観賞の夕べ
　山口ふるさと伝承総合センターなどが主催する
「ほたる祭り」に合わせて実施。この日は、一の坂川一帯の照明が落とされ、伊勢橋から御茶屋橋間の両岸に交通規制がかけられる。このため、天然記念物でもあるゲンジボタルの飛び交う幻想的な風景をゆっくりと楽しむことができる。毎年約５万人が訪れている。
　「ほたる祭り」は、下竪小路の山口ふるさと伝承総合センターを中心に午後４時から開催。館内では、ゲンジボタルに関する資料展示をはじめ、大殿小学校児童の絵画や書道作品が多数展示される「ホタルの作品展」を実施。大殿公民館によるバザーとお茶席、同センターが行っている陶芸、大内塗など各種講座の作品展示および即売もある。また、午後５時からは一の坂川多目的広場で、大殿春秋会によるバザーがあり、焼き鳥やうどんなどが販売される（雨天中止）。
　このほか、周辺の店舗などでも観賞の夕べに合わせて、さまざまな売り出しが行われる。和洋菓子の宝来屋は、営業時間を午後９時まで延長。冷たい夏菓子を販売する。マリン水の上店では夜市を開催。金魚すくい、ヨーヨー釣りなどが楽しめる。昭ちゃんコロッケは午後６時半から山賊焼きの販売を行う。
　気になるホタルだが、同センターでゲンジボタルの研究を行っている平佐敏孝さんは「天候が心配だが、晴れれば琴水橋付近を中心に１千匹近いホタルが飛び交うだろう」と予想している。
　なお、市観光課は「例年、県立図書館の駐車場付近が混雑するため、地元の方にはなるべく市菜香亭を利用してもらいたい」と呼びかけている。

宮野ホタルまつり
　午後６時から９時まで宮野の山口ふれあい館とその周辺で開催される。同まつり協賛会主催。雨天の場合は４日に順延。
　この祭りは、山口ふれあい館のオープンを機に、周辺に生息するゲンジボタルの乱舞を楽しんでもらおうと21年前に始まった。当初は地区住民が中心の小さな祭りだったが、年々規模が拡大。地元の宮野小学校では23年前からホタルの幼虫を飼育し、毎年数千匹を放流している。
　祭りは宮野中学校吹奏楽部による演奏でスタート。続いてのセレモニーでは、ホタルの飼育を行っている宮野小をまず表彰し、ホタルに関する作文・イラストの表彰、入選作文の朗読などが行われる。午後６時45分ごろからは、餅まきやビンゴゲーム・カラオケ大会などで盛り上がる。このほか、自治会女性部による抹茶席や宮野小ＰＴＡによる綿あめ販売なども行われる。
　交通規制は午後６時から９時半までで、出合橋から新蔵橋と橘橋までの川沿いの道路で実施。周辺に駐車場を用意しているが、台数に限りがあるため徒歩や自転車、乗り合わせての来場を呼びかけている。なお、主役のホタルは午後７時半から９時ごろが見ごろ。


四十八瀬川ほたる祭り
　午後６時半から９時ごろまで小郡上郷の泉福寺橋からかつら橋までの川沿いを会場に開催される。雨天中止。
　地元住民らでつくる実行委員会が、ゲンジボタルを多くの人に観賞してもらおうと３年前から開いている。主会場の新町西公民館では、よさこい踊りやひょっとこ踊り、銭太鼓、カラオケ、バンド演奏などさまざまなアトラクションが繰り広げられる。
　実行委員会は「今年はホタルの出が少し遅れているので心配だが、余興やバザーもあるのでぜひ多くの人に足を運んでもらいたい」と呼びかけている。