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2006年07月05日

古墳時代の製塩土器が見つかる 40年ぶりの出土報告

古墳時代の製塩土器が見つかる 40年ぶりの出土報告

 去る5月末、山口市下竪小路在住の岡田勝栄さん(61)は、秋穂二島の美濃ヶ浜遺跡で土器の一部と思われる破片を見つけた。春日町の山口県立山口博物館(TEL083-922-0294)に持ち込んだところ、古墳時代(3世紀頃~7世紀頃)に使用された製塩土器の一部であることが判明。同遺跡からは40年もの間、出土品の報告がなかっただけに考古学担当の幸泉満夫学芸員らを驚かせている。

 美濃ヶ浜遺跡は1925年に県内で初めての縄文遺跡として調査され、製塩が盛んに行われた古墳時代の土器なども数多く出土し、近くの兜山では古墳も発見されている。かねてより同遺跡に関心を抱いていた岡田さんは、「考古蔵出し展~未公開の縄文コレクション」を開催中(6月11日終了)の山口県立山口博物館を訪ね、遺跡のおよその場所を幸泉さんに教わった。そして美濃ヶ浜でさまざまな場所を見て回るうちに工事のために掘り起こされた土砂の山を見つけ、赤茶色をした棒状の破片が数多く混じっていることに気付いた。岡田さんは、破片約150点を土砂の中から採取し同博物館に確認のために持ち込んだところ、器部分に棒状の脚がついた「美濃ヶ浜式」と呼ばれる製塩土器の破片と判明。後日あらためて、幸泉さんも現地を訪れ調査したところ、さらに約250点が見つかった。
 美濃ヶ浜では、戦前から戦後にかけて砂の掘削がたびたび行われたため、遺跡の大部分が失われているという。60年には山口大学などが合同調査を行い製塩の遺溝などが見つかったが、その後、現在までのおよそ40年間は新たな発見の報告はなかった。専門家たちの間では「もう何も出てこないのでは」とあきらめる声も出ていたが、今回の大量発見で同遺跡にはまだまだ調査・研究の余地が十分残されているということが証明された。岡田さんも「自分の報告がまさか40年ぶりの発見になるとは」と驚いた様子だった。
 また、岡田さんと同様に展覧会で同遺跡が紹介されていることを知り、「美濃ヶ浜の兜山古墳で40年前に見つけたが、どこに持ち込めば良いのか分からず自宅の神棚にしまっていた」と原型をしっかりと残す古墳時代の須恵器など5点を同博物館へ持参した人も現れた。
 同博物館では、05年4月まで考古学専門の学芸員が不在という状況が続き研究が進まず、外部からの情報も減少していた。しかし、幸泉さんの着任で研究が再開され、考古資料の展覧会も20年ぶりに実現。さらに、情報や関心を持つ人が展覧会をきっかけに集まり、今回の美濃ヶ浜遺跡の大きな発見につながった。幸泉さんは「遺跡の研究は、一般の人からの情報が大きな手がかりになる。これはというものがあれば当博物館まで連絡してほしい」と呼びかけている。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)ニュース
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