サンデー山口

レスリング
　県鴻城高校３年の丸山雅斗くん（17）がこのほど、全国高校総合体育大会レスリング競技50㌔級で準優勝を果たした。丸山くんは「一度はレスリングをあきらめた自分がここまで強くなれたのは、監督のおかげ。最後のインターハイで少し恩が返せました」と笑顔で話す。

　丸山くんがレスリングを始めたのは小学４年生の時。なかなかおもしろ味を感じられず一時休んでいた時期もあったが、高校入学を機に再び発起し、本腰を入れるようになった。「１、２年のころは勝ちにこだわりすぎて力を出し切れないことがよくあった」と振り返る丸山くん。２年の後半、平川辰儀監督の「考えすぎて奥手になるな」の一言で何かが吹っ切れ、それからは楽しく試合ができるようになったという。その結果、３月の中国大会では見事優勝。６月のインターハイ予選でも優勝し、今回県代表としてインターハイに出場した。３回戦までは相手の頭を抑えて転がす、得意の“がぶり返し”で得点を重ねテクニカルフォール勝ち。岐南工業高校（岐阜）清水早伸くんとの４回戦、島原高校（長崎）岩永竜太くんとの準決勝でも群を抜く持久力で、いずれも判定勝ちした。
　しかし、育英高校（兵庫）梶雅晴くんとの決勝戦は、終始相手のペースに飲み込まれ、１ポイントも取れずに敗退。丸山くんは「強い相手と戦え、自分の実力を知ることができた」と言い、「この試合で見えた課題を克服し、10月の国体では、監督に“優勝”の二文字をプレゼントできるよう、これから練習に励みたい」と次の目標に向かって力強く語る。
　平川監督は「自分の持っている力を出し切り、よく結果を残した。実力はついてきているので、国体本番では減量時の体調管理に気をつけ、万全の態勢で臨んでもらいたい」とエールを送っている。