2006年10月04日
県内景気予測調査 「下降」超幅拡大も来期は上向く

財務省山口財務事務所(TEL083-922-2190)は、8月末に行った県内景気予測調査の結果をこのほど発表した。県内の経営者たちに、企業活動の現状と先行き見通しを聞いたもの。景況感の現状判断は前回調査よりも「下降」超幅が拡大したが、来期以降は好転し「上昇」超が続く見通しだ。
山口財務事務所の景気予測調査は、資本金1千万円以上の県内法人企業(電気・ガス、金融・保険は1億円以上)を対象に4半期ごとに実施している。今回は今期(7~9月)の現状、翌期(10~12月)の見通し、翌々期(07年1~3月)の見通しの3期について判断を求めた。115社に対して実施し、109社から回答があった。業種別に見ると、製造業が42社で、非製造業が67社。企業規模別では大企業(資本金10億円以上)が34社、中堅企業(同1億円以上10億円未満)が20社、中小企業(同1千万円以上1億円未満)が55社となっている。
全体の「景況判断」を見ると、今期が前期に比べ「上昇」したと答えた企業は18・3%、逆に「下降」は27・5%だった。BSI(「上昇」と答えた企業割合から「下降」と答えた企業割合を引いた数値)は、マイナス9・2ポイント。マイナス1・8ポイントだった前期に比べさらに7・4ポイント悪化した。また、前回調査時の今期予測は1・8でそれよりも11ポイントの下方修正となった。製造業は0・0ポイントと「上昇」と「下降」がきっ抗したが、非製造業ではマイナス14・9ポイントと大幅に「下降」超幅が拡大した。
今後については、翌期のBSIは11・9ポイント、翌々期は5・5ポイントの「上昇」超になる見通しだ。景気判断の決定要因については、「国内需要の動向」や「販売価格の動向」という回答が多かった。
次に「売上高」(回答:電気・ガス、金融・保険を除く83社)は、06年度上期は前年同期比15・9%の増収見込み。下期が7・3%、通期では11・3%の増収見通し。一方、 「経常利益」(同83社)は、06年度上期は前年同期比7・9%の減益で、下期は10・5%の増益見通し。通期だと1・8%の増益見通しだ。
06年度の「設備投資」(92社の回答)は、前年と比べ23・6%増加する見通し。製造業では、化学、通信設備機械分野で生産能力の増強投資が行われ30・1%の増加。非製造業では、金融・保険分野などで設備投資が減少していることから、1・2%の減少見通しとなっている。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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