2007年03月03日
11日まで市民会館で市美術展覧会
村前純子さんが2度目の大賞
きょう3日から11日(日)まで、06年度「山口市美術展覧会」が市民会館で開かれる。入場無料。応募作品計189点から、大賞は吉田在住の村前純子さん(65)の日本画「畔」が選ばれ、準大賞は駅通りの横山喜與子さん(61)の写真「ブルース」に決まった。会場には、応募作品すべてが展示されている。
今回が8回目の出品で、03年にも同じく日本画で大賞を受賞している村前さんは「まさかもう一度大賞に選ばれるとは思っていなかったので驚いている。今後、自分が絵を描き続けていく中でとても励みになる」と喜びを語った。大賞作「畔」は、池のほとりでハスの葉が枯れ、朽ちていく様子を描いた作品。審査員の石﨑泰之さんは「もはや技術的な水準についての言葉は不要。精密な描線はやや硬質ながらも対象の本性を存分に描き出している。色彩をモノトーンに統一することで視覚に作用する造形要素を整え、季節の一コマとして見過ごされそうな光景を、心象表現の風景としたのは見事。幽玄の美質をも感じさせる」と講評。村前さんは「弱々しく寂しげな姿であっても、次の命が生まれ、夏までには新たな茎が成長し、青々とした大きな葉を広げるという生命の力強さが連想できる。わたし自身もハスから元気をもらった」と話している。
準大賞を受賞した横山さんは、3回目の出品で初めての入賞を果たした。「ブルース」は、サボテンの花、芙蓉、ネコヤナギを撮影した三つの写真を組み合わせた作品。「どうしたら花の美しさが伝わるかを考えて撮影した。今後もさまざまな写真に挑戦していきたい」と横山さん。審査員の濱本聰さんは「照明の効果をうまく演出した組み写真。花弁の赤と、雄しべや綿毛の白のコントラストがさえている」と講評している。
そのほかの入選者と部門は次の通り。(敬称略)
【山口市教育委員会賞】水野邦子(洋画)▽吉村芳生(洋画)【山口文化協会賞】井上広之(洋画)▽橋口仁(洋画)【奨励賞】中田賀代子(日本画)▽富永光子(日本画)▽倉重由美子(洋画)▽黒田悌弘(洋画)▽河村康子(洋画)▽時浦道子(洋画)▽窪田榮(工芸)▽柳幸成子(書)▽貞弘安子(写真)▽湘南ポチ(写真)【審査員特別賞】山本大丈夫(洋画)▽工藤忠俊(洋画)▽藤井ツヤコ(洋画)
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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