2007年04月20日
世界一大きな紙絵本 市内11の幼・保育園で制作進む

「あの感動をもう一度」――。今、市内の11幼・保育園で、高さ3・6m、横幅5・4m(見開き状態)もある“世界一大きな紙絵本 ”の制作が着々と進んでいる。読み聞かせや音楽演奏などの有志も合わせ、延べ2千人以上の力で作る世界に一つだけの作品は、5月5日(祝)午前11時から維新百年記念公園野外音楽堂でお披露目される。
これは、山口青年会議所(JC、田原文栄理事長)が05年に行った同絵本づくりの第2弾。2年前、市内の幼・保育園児らの協力で完成した巨大な絵本は、JCが主催するこどもの日の恒例行事「青空天国いこいの広場」をはじめ、絵本の著書・志茂田景樹さんを山口に招いての読み聞かせイベント(同年10月)で披露された。これらの催しが大盛況に終わっただけでなく、翌年には世界最大の絵本が山口市にあることを知った東京・三鷹市の子育て支援グループが、世界最大の“布絵本”の制作を試みるという広がりもみられた。
JCメンバーは今年、さらに活動の輪を広げ、2年前の感動を再び子どもたちと味わおうと絵本づくり第2弾を企画。前回の絵本の著者・志茂田景樹さんに再び使用許可をもらい、今週から本格的な準備を始めた。
題材は、生き物の大切さや思いやりの心を描いた「ひかりの二じゅうまる」。山口の子どもたちにとって身近なホタルと、小さな男の子が主役の物語だ。現在、市内の11幼・保育園(旭・野田・阿知須・山口中央・県鴻城高校附属幼稚園、小郡・大内すこやか・大内・秋穂・上郷保育園、平川幼稚園有志の親子)とJCメンバーの家族らが楽しみながら制作に当たっている。絵本は全部で12ページ。担当ページの描き方は各園に任せてあり、制作者の個性が発揮された色鮮やかな作品に仕上がりそうだ。それぞれの絵を一つにまとめ、滑車を取り付けた木枠にはめ込む形で、今月末には完成させる。
平川幼稚園で絵本の制作に取り組んでいる福江有紀さん(30)は「なかなかこんな大きなキャンパスに絵を描くことはないので子どもも大人も楽しんで作業している。みんなの力を合わせて一つの作品を作ることに意味があると思う」と言い、絵本づくりの担当委員長・杉本理恵子さんは「これは、たくさんの子どもたちの思いが詰まった世界一の絵本。いつか、世界にあるすばらしい絵本を集めて国際フェスティバルのようなものを開き、山口の子どもたちに見せてあげたい」とさらなる夢をふくらませている。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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