2007年06月17日
山口商工会議所青年部 広がれ! ちょうちんの輪

10年前から「日本のクリスマスは山口から」事業を展開している山口商工会議所青年部(木村秀明会長)が、山口の夏の風物詩・七夕ちょうちんまつりを盛り上げようと「もっとちょうちんプロジェクト」に乗り出した。いつの日か市内をちょうちんで埋め尽くそうという計画で、今年はまず、中心商店街から湯田温泉までを光のトンネルでつなぐという。
約450年前から続くちょうちんまつりは、紅ちょうちんに電球ではなく蝋燭の火を入れるという、全国的にも類を見ない風流な祭りで、日本三大火祭りにも数えられる。大内盛見が父母の冥福を祈るために盆の夜に笹竹の灯籠をともしたのが始まりで、これが次第に町の家々に広がっていった。
しかし、年々ちょうちんの数は減り、今では中心商店街以外で飾られることはほとんどない。そこで、同会のメンバーは「地元に古くから伝わるすばらしい祭りをこのまま衰退させずに盛り上げていこう」と発起。3月から事業推進委員会(吉村柳太朗委員長)が中心となってプロジェクトの準備を進めてきた。夢は昔のように市内全域にちょうちんの輪を広げることだが、今年はまず、中心商店街から湯田温泉までを光のトンネルでつなぐことを目標とした。同OB会や商工会議所女性会などの協力も得て、今週初めから県道204号線沿いの企業や病院、学校施設などに、ちょうちんを建物の前に飾ってもらおうと、お願いに回っている。
また、昨年から「山口駐屯地夏祭りと花火の夕べ」が、ちょうちんまつり(8月6、7日)の翌日8日に固定されたことから、木村会長らは自衛隊にも足を運び、ふるさとの祭りを一緒に盛り上げてほしいと提案。青年部が8年前から行っている「ちょうちんツリー事業」の共催を依頼したところ、駐屯地の末廣治之司令も快く引き受けた。
吉村委員長は「自分たちの思いに賛同してくれる人が増え、いずれは一家庭に一つちょうちんがともり、昔のようなにぎわいが取り戻せれば」と期待を寄せる。ちょうちんは、以前からJR山口駅2階の山口観光コンベンション協会で販売されているが、これを知る市民は少ない。今回、青年部では家庭でも飾りやすいよう、ちょうちんセット(1200円~)のほか、ろうそくではなく安全面に考慮した「ちょうちん電飾バージョン」(3千円~)なども用意。木村会長は「単にきれいというだけでなく、この時期になると軒先に飾ったちょうちんを見ながら、各家庭で歴史ある祭りのいわれが話されるようになればうれしい。また市内全域にこの輪が広がって祭りが活性化すれば、地元企業の繁栄にもつながるはず」と話している。
ちょうちんの申し込み・問い合わせは、同商議所(TEL925-2300)へ。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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