サンデー山口

　防府の市名の由来にもなった周防国府。今年５月から10月まで、市文化財保護課などは「周防国府跡第１６３次調査」を行っている。
　そしてきょう11日午前10時から、国衙１丁目の史跡指定地「周防国府跡」の発掘調査の途中経過が一般公開される。
　ここは、10～11世紀に国司館が建っていたとされる地区。９７４年には清少納言の父・清原元輔が周防の国の国司として赴任して来ており、彼が居住していたと推測される最も有力な場所である。
　96年に、今回の調査地の南側が調査され、邸宅が建っていた形跡が発見されたが、敷地がどこまで広がっているのかなどの詳細までは分かっていなかった。そこで今回の発掘調査が行われ、新たに塀や溝、柱の跡を発見。邸宅の概要が浮き彫りになってきた。同課は「父と一緒に清少納言が幼少を過ごしていたかもしれない、ロマンある場所」と話している。
　なお、今回の調査では平安時代のほか、　奈良時代や室町時代に作られた溝など、合わせて三時期の遺跡群が確認されている。