2007年08月26日
減らぬゴミ不法投棄 椹野川流域でも深刻化
市内各地でゴミの不法投棄が後を絶たない。特に椹野川流域では、これらのゴミが雨による増水で流され、中州や川岸を荒らしてしまうことも。現在、水質の改善が進んでいるが、このままでは再び水質が悪化してしまう可能性も十分に考えられる。こうした中で、椹野川水系“森・川・海”水環境ネットワーク協議会(山本徹会長)は、環境保全の強化に向け、同様の取り組みを行っている椹野川流域地域通貨・連携促進検討協議会との将来的な連携についても検討を始めた。
市環境保全課によると、市民の通報や各地区の環境美化委員から寄せられた不法投棄の報告数は、06年度で合計102件だった。ここ5年のうち、05年のみ55件と大きく減少したが、それ以外は軒並み90件以上の不法投棄が見つかっており、年々増加傾向にある。さらに、同課以外に県などへ通報する人もいることから、実際には数字以上の不法投棄が行われているのが現状だ。
特に椹野川では支流を含めた流域全体から、生活ゴミのほかに自転車やテレビ、冷蔵庫などの粗大ゴミが数多く見つかっている。雨で増水した際には、押し流されたゴミが川岸や中州に打ち上げられ、流域の人たちを悲しませることも少なくない。
椹野川流域には、環境保全に取り組むさまざまな市民・公共団体がある。さらにこれらの団体を連携させ、流域全体で環境保全活動を展開しているのが、椹野川水系“森・川・海”水環境ネットワーク協議会や椹野川流域地域通貨・連携促進検討協議会だ。
22日には、椹野川水系“森・川・海”水環境ネットワーク協議会の07年度総会があり、本年度の活動について委員が審議を行った。同協議会は03年、市、県のほか市環境を守る会、椹野川漁業協同組合、山口森林組合などによって発足。以来、「椹野川・水環境だより」の発行(年1回、流域6万2千戸に配布)や、「不法投棄禁止」「ポイ捨て禁止」と書かれた啓発看板の設置(06年は53枚)など、さまざまな環境保全事業を続けている。
今回は、椹野川流域地域通貨・連携促進検討協議会の岡秀夫事務局長がオブザーバーとして出席。椹野川の環境保全について、水環境ネットワーク協議会と重複している取り組みもあることから、この日は、活動強化に向けた両協議会同士の連携の可能性についても話が及んだ。
山本会長は「環境保全についての活動強化には、さらなる連携が重要な意味を持つ。それに向かって今後どのように取り組むかが大きな課題となる」と話している。
複数の団体からなる両協議会が連携すれば、さらに多くの人が環境保全活動へ参加することになる。ゴミの不法投棄の撲滅に期待したい。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
│ニュース