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2008年03月08日

16日まで 山口市民会館で山口市美術展覧会 橋口仁さんが初の大賞

16日まで 山口市民会館で山口市美術展覧会 橋口仁さんが初の大賞

 きょう8日から16日(日)まで、市民会館で平成19年度「山口市美術展覧会」が開かれる(時間は、午前9時半から午後5時)。観覧無料。今回の応募作品数は昨年より約20点多い208点。バラエティーに富んだ力作ぞろいの中から大賞には橋口仁さん(32)の作品「一本の線」(洋画)が、準大賞には吉見健太郎さん(57)の「静寂」(写真)が選ばれた。

 全体的にレベルが高く審査が難航した今回の市美展で、見事大賞を受賞したのは橋口仁さんの「一本の線」。一筆書きのように赤い線で空間を埋めていくと、結果的に「日の丸のようになった」という。審査員の河野通孝さんは「丸というシンプルな形に隠された意外性。白の上の白の美しさ、白や赤という色の奥深さなどに次々気づかされるうちに、ひたすら線を紡ぐことで研ぎすまされていっただろう作家の時空に、体ごと引きずり込まれた」と話している。2度準大賞をとるも大賞を逃してきた橋口さんは「線が重ならないように注意を払って描いた。市美展5年目の挑戦でこのような賞をもらって本当にうれしく思う。今後も制作を続けていきたい」と喜びを表している。
 また、初めて出品して準大賞に輝いた吉見健太郎さんは「飾ってもらえるかなとは思っていたが、まさか準大賞をとれるとは」と驚きの様子。準大賞作「静寂」は小屋の写真とビニールシートがかけられた球の写真をセットにすることで、静けさの中に少し奇妙さを加えた作品。審査員の河野さんは「日々の暮らしの中で捨てられたものが次第に葬り去られようとするストーリーが白から黒への階調のなかで鮮やかに表現され、忘れ去ってしまう日々の記憶を思い起こさせる作品。見る人にいろいろな思いを抱かせる懐の深さを感じる」と講評した。
 そのほかの入選者と部門は次の通り。(敬称略)

【山口市教育委員会賞】
梛良幸昌(日本画)▽柳沢サトシ(洋画)
【山口文化協会賞】
窪田榮(工芸)
【おごおり文化協会賞】
田中真由美(書)
【奨励賞】
横山喜与子(写真)▽伊妻光恵(日本画)▽村前純子(日本画)▽河村康子(洋画)▽工藤忠俊(洋画)▽神徳秀夫(洋画)▽藤村正子(洋画)▽光永頼貞(洋画)▽吉村大星(洋画)▽綿谷優美子(洋画)
【審査員特別賞】
村田宣子(写真)▽吉武八重子(書)▽井上和代(日本画)▽美藤信市(洋画)▽平田弘幸(洋画)


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)ニュース
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