サンデー山口

慶應義塾創立１５０周年記念
同大学ワンダーフォーゲル部らが中津～三田１５００キロ徒歩で踏破へ

　「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」―。１９８４年から一万円札の肖像に登場し、その顔は日本の顔として、世界を舞台に広く知られる福澤諭吉。１８５８年に諭吉が江戸築地鉄砲洲に蘭学塾（現慶應義塾）を開塾して１５０年となる今年、各地でさまざまな記念イベントが開催されている。山口では８日（日）午後７時から８時まで、湯田温泉の西の雅常盤で、元福澤諭吉研究センター長・坂井達朗氏による講演会「慶應義塾の源流・山口と福澤諭吉」が行われる。入場無料。

　会を主催するのは、慶應義塾創立１５０周年記念事業実行委員会、同大学ワンダーフォーゲル部および同三田会（ＯＢ会）、山口三田会の３者。「三田会」とは、慶應義塾が東京都港区三田にあることから名付けられた卒業生の会のことで、業種、地域、趣味別などさまざまな会があり、現在３０万人以上の会員が世界中で活躍している。ちなみに山口三田会は、下鐵太郎会長（ブティックタマヤグループ）、齋藤宗房副会長（山口トヨタ）、宮川和也代表幹事（西の雅常盤）、末永正邦県副会長兼顧問（技工団）ら約６０人が所属。今回、同会を中心に、県内では唯一の１５０周年記念イベントが市内で開かれる。
　テーマは「歩いて識る１５０年“中津から三田へ?１５００キロ」。きょう１日、ワンダーフォーゲル部および同三田会が、諭吉の故郷・大分県中津を徒歩で出発。各地の三田会と交流しながら、リレー方式で１１月８日に東京で開かれる記念式典のゴールを目指す。その途中の６月８日、一行は山口に立ち寄ることに。これに合わせ、同大学文学部名誉教授で、諭吉研究の第一人者でもある坂井氏を講師に、一般市民を対象にした講演会「慶應義塾の源流・山口と福澤諭吉」が開かれる。下会長は「慶應義塾ができる一年前に吉田松陰先生の松下村塾が開塾するなど、実は山口と慶應には昔から深い関係があることを、この機会に多くの人に知ってもらいたい」と呼びかけている。