サンデー山口

　「市民にもっと気軽に森林セラピーを体験してもらいたい」と、市が４月から各公民館と連携して行っている日帰り体験ツアーが好評だ。これまでに４００人以上が参加し、森の案内人とともに徳地の森林セラピー基地を散策。ツアー後のアンケートでは、大半の人が「気分がリフレッシュし、森林浴の効果を体感できた。また行きたい」などと答えている。

一昨年４月、徳地の大原湖周辺が、森の癒やし効果が得られるエリアとして「森林セラピー基地」（全国３１カ所）に認定され、同地区への交流人口は大幅に増加。年間を通して行われている「癒やし体験プログラム」にもすでに市内外から２千人以上が参加した。しかし、基地について知ってはいるものの、きっかけがなくて実際にまだ足を運んだことがないという市民も多いのが現状だ。
　そこで、市では市内２４の公民館と連携し、まずは地元の人に森林浴の良さを知ってもらおうと今年の４月から週に１～３回程度日帰りツアーを行っている。これまで、二島、大殿、佐山、白石、吉敷、宮野、小鯖地区などからの参加があった。参加者の負担は弁当代のみで「森の案内人」の説明もあり、ゆっくりと森林セラピー基地を満喫できる。市内に住んでいてもなかなか行くきっかけがなかったという人から特に喜ばれているという。
　アンケートの中には「市内にこんなすばらしい森があることを知らなかった」「次の機会もあれば、ぜひ参加したい」「楽しく心がそう快になった。お弁当もおいしく友達の輪も広がった」「今度は違う季節に行ってみたい」という回答が多く見られた。森を散策することで、ヒトナチュラルキラー細胞と細胞内の抗がんタンパク質が増加し、体の免疫力が高まることがわかっている。市では「『病は気から』というが、森林浴で心をリフレッシュさせることが、ひいては自然治癒力を高め病気になりにくい体になる。まさにこれが森林セラピーの真骨頂。ぜひ、まだ訪れたことのない人は、この夏森林浴の良さを体感しにきてもらいたい」と呼びかけている。