サンデー山口

門田 章理事長にインタビュー

　「振り返ってみるとあっという間の２０年間。パソコンもインターネットもまだあまりない時代に開校し、地域の人材育成に努めてきた」―。８８年、市と周辺地域の活性化、また若い人材を地元に定着させる目的で、市が誘致した「学校法人山口コア学園」（富田原町）は今年、創立２０周年を迎えた。５年前、宇部市に医療福祉関係のベンチャー企業も立ち上げるなど幅広く活躍する門田章理事長（６０）に、学園の魅力や今後の展望について話を聞いた。

　―創立２０周年おめでとうございます。これまで山口インフォメーション・カレッジおよび山口コ・メディカル学院を卒業された学生たちは、今さまざまな企業でご活躍のことと思います。
　門田　そうですね。２０年といえば、初期の学生たちが結婚し、その子どもたちが入ってくる年。卒業生の数は両校合わせて１８２５人。インフォメーション・カレッジでは、ＣＧ・ネットワーク系、ＩＴ・ビジネス系、医療事務の学科があるのですが、開校以来９５％以上の就職率を保ち、その８～９割が県内就職という実績です。
　―２０年前、県内には本格的なコンピュータ専門学校がなく、毎年５００人近い学生が広島県や福岡県の学校に進学していましたが、開校以後、多くの優秀な若者の県外流出を食い止め、地域の若返りに大きく貢献されていますね。では、まずインフォメーション・カレッジで取得できる資格やその魅力などについて教えてください。
　門田　情報処理からビジネス・医療系まで平均２０個（最多３６個）の資格を取得できます。０７年度は、ソフトウェア開発技術者や基本情報開発技術者といった国家試験の合格率が県内でトップクラス。医療事務技能審査試験では医科・歯科ともに１００％合格という全国トップの成績を収めることができました。
　―どういった就職先があるのですか。
　門田　コンピューターのソフトウェア開発や一般企業、医療機関や薬局の事務など様々です。パソコンが使えることはもちろん、資格があることで、かなり就職しやすくなっています。
　―進歩が激しいコンピューターの世界で、設備面にも力を入れられているそうですが。
　門田　現在、六つの実習室には１５０台以上の最新鋭のパソコンやソフトウェアを導入して、情報ネットワーク社会にふさわしい最先端のＩＴ技術が習得できる体制を組んでいます。
　―次に、９年連続で就職率１００％の山口コ・メディカル学院について教えてください。
　門田　高齢化社会を迎えた今日、これからの保健・医療・福祉を支える２１世紀のセラピスト（理学療法士・作業療法士・言語聴覚士）の養成が強く望まれています。コ・メディカル学院は、こうしたリハビリの専門家を養成するために県内で最初に開校した専門学校で、唯一、言語聴覚士をめざすことができる学科も設置しています。医療職としての資格が取れるので、女性は子育て後も仕事に復帰しやすいと思います。
　―年間を通してさまざまなサークル活動も行われているようですね。
　門田　ビルだけの専門学校が多い中、当校では８月に２６００平方?のグラウンドが完成。人工芝のテニスコートやフットサル場なども完備しており、軽音楽やよさこい等のサークル活動も活発です。１１月１日には学園祭もありますので、ぜひ皆さんにお越しいただければと思います。
　―今後の展望をお聞かせください。
　門田　開校以来、山口市長と市議会議長に理事を務めてもらっており、運営内容もオープンにしています。今後も堅実な運営に努め、地域が元気になるような学校にしていきたい。また、健康増進に役立つような施設をつくり、地域の人がリハビリや介護予防などで利用でき、学生も勉強できる場ができたらと思います。
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　同校では、オープンキャンパスを実施中。問い合わせは、インフォメーション・カレッジ（TEL０８３－９３２－０１１８）、山口コ・メディカル学院（TEL０８３－９３３－０５５０）へ。