2009年02月22日
市若手職員23人が政策研究
持昨年7月から11月にかけ、五つのテーマを研究
市の“意欲ある”若手職員で構成される「山口市の課題解決に果敢にチャレンジする政策研究グループ」が、昨年7月から11月にかけて、「市民の階層別負担(税・社会保障等)と受益のあり方について」と「異業種企業の連携による産業活性化について」という研究テーマに取り組んだ。後者は四つのサブテーマに分かれたため、研究したのは全部で五つ。山口市における地方自治の将来の方向性について、自ら「考え」「調べ」「行動する」職員の育成が主目的で、庁内に約400人いる入庁4年以上・係長級までの全職員に呼びかけた結果、23人が参加した。メンバーの1人、熊川政則さん(総務部行革推進課)は「通常業務とは違った発想で、10年後、20年後の山口市を考えることができた」と振り返る。本紙では、この研究成果を5回に分けて紹介する。
コミュニティーレストランで商店街を活性化
第1回目の紹介は「コミュニティーレストランでひろがる輪~商店街の活性化のために」。川畑一志(都市整備部政策管理室)、亀田雄二(徳地総合支所自治振興課)、浜千晴(総合政策部秘書課)の3氏が取り組んだ。
まず、中心商店街の現状を「市全体の商業売り上げは増加傾向にあるが、商店街の年間売り上げは逆に減少」「市の全体小売業売場面積は増加しているが、商店街の売場面積は減少」「週末の西門前商店街の通行量は、中市商店街の3分の1」「西門前商店街はシャッター店舗もあり、にぎわいに乏しい」と、数値を基に分析した。
そして、西門前商店街の空き店舗を利用した、地産野菜を利用した話題性のあるコミュニティーレストランの開店を提案。「商店街のにぎわい創出」「地域や世代を超えた交流の場創出」「空き店舗の有効利用」「食の地産地消、伝統の味提供」を、その目的とした。具体的には「地域の料理・食に関係する団体、学生らが作り手となる日替わりシェフレストラン」「個人の希望者(公募)が作り手となる日替わりシェフレストラン」「市内の達人(年配者)による郷土料理教室」を3本柱に据えて運営する。主体は商店街連合会とし、土曜と平日1日は料理教室、それ以外の日は日替わりシェフの日に設定。調理者を日替わりにすることで、メニューや味を日々変えることが可能だと考えた。食材は市内の朝市で仕入れ、売り上げ金は7割をシェフの取り分、残りを運営費に繰り入れる。利益が出れば、イベント実施費用へと回す。
市では現在、さまざまな機能を中心部にまとめる「コンパクトシティ」を目指している。この研究では、それを支える中心商店街の役割として「地域との交流促進」を求めた。そして、このレストランには「商店街への集客効果」「商店街および商店街の個店同士の横の連携」「商業と地域団体、市民同士の交流」「子どもからお年寄りまでが気軽に立ち寄れる場所」となることを期待。「商店街の振興につなげたい」とまとめている。
Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)
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