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2009年03月06日

市若手職員による政策研究 「製造業の企業間連携による産業活性化」

 2月22日付本紙で紹介した、市の“意欲ある”若手職員で構成される「山口市の課題解決に果敢にチャレンジする政策研究グループ」。研究成果報告の第3回目は「異業種企業の連携による産業活性化について」中のサブテーマ「製造業の企業間連携による産業活性化について」。山本哲也さん(経済部企業立地推進室)、國本高明さん(総務部政策管理室)、木原雅恵さん(総務部職員課)の3人が取り組んだ。

 この研究テーマでは、製造業を「新しい付加価値を生み出し、地域経済を活性化する基盤産業であるとともに、地域の雇用や新産業創出の担い手として重要な役割を果たしている」ものだとし、「集積が薄い」と言われる山口市の製造業が、高付加価値製品や新たな市場ニーズに応えられる強い産業となるように、異業種交流による活性化方策を検討。
 まず、本市の産業構造を「第1次・2次産業は減少、第3次産業は増加で、総生産全体は増加傾向。また総生産額の88%を第3次産業が占める」、さらに「卸売・小売業、運輸・通信業、政府サービス生産者は、産業別特化係数の値が1.5を超えており得意分野。一方、水産業(0.17)と製造業(0.18)は極端に低い」と分析。その上で「製造業と一口に言ってもその種類は幅広く、連携の可能性は無限大ともいえる」ために「人脈形成や意見交換から新商品の研究開発まで多岐にわたる活動ができ、企業間連携の土壌となる組織や仕組みについて研究したい」とした。
 そして、受け皿組織の先進事例である「周南新商品創造プラザ」(周南市)と「C-UBEサロン」(宇部市)へのヒアリング、市内製造業125社へのアンケート調査(回答は50社)を踏まえ、木原製作所(秋穂)、金光酒造(嘉川)、尾中鉄工所(秋穂)、秋川牧園(仁保)、リンクス(大内)、シマダ(湯田)の市内6社にヒアリングを実施。「連携をするきっかけがない」「どこと連携してよいかわからない」「行政からも情報提供を」「受け皿組織に参加したい」等の本音を聞き出した。
 それらを受けて「(仮称)ものづくり協議会」の設置を提案。初期段階から最終形までを1.企業のネットワーク化(お互い知るところからはじめて、連携の第一歩を踏み出す)2.情報集積(より深く他社を知り連携の可能性を引き出す)3.情報発信力の強化(外部へ発信し、連携の可能性を広げていく)4.新たな付加価値の創出(具体的に連携に向けて動き出す)の4ステップだとした。3.においては、常設展示施設の設置や見本市への出展、新山口駅構内での情報発信拠点整備なども盛り込み、「ものづくり都市『やまぐち』を広く外部発信」していく。
 そして「本市の製造業は危機的状況に置かれており、また昨今の経済情勢もこの流れに拍車をかけている。われわれは、このたび提案した『(仮称)ものづくり協議会』のような連携の場を設けることにより、製造業を中心とした本市産業全体の活性化のひとつのきっかけとなればと考えている」とまとめた。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)ニュース
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