サンデー山口

▲画・古川綾子

新年を迎えて

　明けましておめでとうございます。
　私は、今年一年をこれまで進めてきた「住み良さ日本一の元気県」を実現する上で極めて重要な年だと考えています。
　10月には、いよいよ第66回国民体育大会「おいでませ！　山口国体」と第11回全国障害者スポーツ大会「おいでませ！　山口大会」が山口県下全域で開催されます。両大会を山口県民の皆様の心に深く刻まれるような夢と感動にあふれる大会として成功させ、その成果も生かし、山口県民の皆様の誰もが住み良さを実感できる山口県づくりに全力で取り組むという思いを強く胸に抱き、新年を迎えました。

住み良さ日本一の元気県づくり

　さて、これまで長期的な県政運営の指針である「やまぐち未来デザイン21」に基づいて「21世紀の山口県づくり」を進めてきましたが、その成果を次代へとしっかりと引き継ぐため、2009（平成21）年3月に「住み良さ日本一元気県づくり加速化プラン」を策定し、諸施策の着実な推進に取り組んでまいりました。
　「加速化プラン」の策定後は景気の長期低迷と厳しい雇用情勢が続き、また、昨年来の急激な円高の進行により、我が国経済の先行きは依然として不透明な状況にあります。また、国においては一昨年の政権交代以降、新たな政策の実施や従来の政策の方針転換が行われるなど、地方を取り巻く環境は大きく変化しており、地方が自主性を発揮しながら存続していくためには、的確な対応力が求められています。　
　こうした中、自らが途を切り拓き、強固な基盤づくりを進めることが必要であると考えており、今年は優先すべき事業や課題に集中的に取り組み、「加速化プラン」の総仕上げを進めていくこととしております。
　「くらしの安心・安全基盤の強化」については、これまでも最重要課題として取り組んでまいりましたが、今月からドクターヘリの運航が始まり、離島や中山間地域における救急医療体制を確保するなど医療体制の充実に取り組んでまいります。また、児童・生徒の安全を守るため山口県立学校の耐震化率を2011（平成23）年度中に90％以上とするとともに、2年連続での局所的な豪雨による災害の発生等を踏まえ、災害時の円滑な避難行動を支援するための「ハザードマップ」の整備促進にも前倒しで取り組んでまいります。
　さらに、本県の活力を支え、交流の新たな基盤となる岩国基地民間空港の2012（平成24）年度のできるだけ早い時期の再開、きめ細やかな指導により個性や創造性を伸ばす小・中学校での35人学級化の推進、今なお厳しい雇用情勢にある若者の県内就職等を促進する「新規雇用2万人創出構想」の推進、交流人口の拡大により地域の活性化につなげる「年間観光客3千万人構想」の実現などにも積極的に取り組んでまいります。

おいでませ！ 山口国体・山口大会

　48年ぶりに本県で開催される「おいでませ！　山口国体」と本県で初めての開催となる「おいでませ！　山口大会」に向けては、これまで競技ごとのリハーサル大会の開催、学校、地域住民、団体等が一体となった花いっぱい運動やクリーンアップ運動など、山口県民の皆様とともに開催準備を進め、気運の醸成を図ってまいりました。
　今後はこのような取り組みに加え、選手が一般家庭に宿泊する民泊などの「おもてなし計画」の実践や応援メッセージカードの作成などの「子ども国体県民運動」、多くのボランティアの皆さんの参加による大会運営、来県される皆様への身近な声掛けなどを通じて、山口県民総参加の大会として成功を収めたいと願っていますので、山口県民の皆様の一層のご支援、ご協力をお願いいたします。
　また、これまで「競技力向上対策本部」の本部長として、自ら先頭に立って競技力の向上に取り組んでまいりましたが、更なる強化を図り、本県の悲願である総合優勝を目指してまいります。
　3月には維新百年記念公園陸上競技場、5月には山口きらら博記念公園水泳プール、そして7月には山口県立下関武道館がそれぞれオープンの運びとなりますが、これらの会場をはじめ各会場で熱戦が繰り広げられることと思いますので、山口県民の皆様には、選手の活躍の後押しとなる力強いご声援をお願いいたします。

新年に当たっての決意

　今年の干支は「辛卯」、動物で言えば「兎」です。「卯」には繁栄するという意味があり、「兎」は素早く跳躍する姿から飛躍を表す動物と言われています。
　私にとりまして、今年はまさに本県が将来にわたって元気で存在感のある地域であり続けるための道筋をしっかりとつける年であると考えています。この一年「住み良さ日本一の元気県づくり」とその原動力となる「県民力」「地域力」の一層の充実、さらには「おいでませ！　山口国体」の総合優勝を実現し、将来に向かって大きく飛躍できるように、全力で取り組んでまいりますので、山口県民の皆様方のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。