サンデー山口

「山口アクティブ・エイジングシティ」が経団連「未来都市モデルプロジェクト」に

　７日、山口商工会議所内「山口市未来都市構想委員会」が策定した「山口アクティブ・エイジングシティ」が、日本経団連の「未来都市モデルプロジェクト」に選定された。これは、国内の技術力・人材力に磨きをかけて「イノベーション立国」を実現させるため、先端技術の実証実験を全国１２都市で展開するもの。中国５県では、山口市が唯一の実験場所だ。

　「山口アクティブ・エイジングシティ」プロジェクトは、?先進医療拠点づくり?中山間の恵みを体感するスローライフの実現?地域とのつながり力・絆プロジェクト?安心マイホーム・マイタウン?グローバル・コミュニケーション都市の実現?山口パブリックデザインセンター（ＹＰＤＣ）の設置、の６項目で構成されている。
　まず?では、新山口駅周辺への最先端がん治療拠点施設および住宅、老人ホーム、フィットネスクラブ、商業施設等の設置、湯田温泉への現代版湯治拠点形成などを通じて、がんや生活習慣病を早期発見・効果的に治癒できる先進医療拠点を形成する。次に?は、食文化に関心の高い人材を世界から集め育成する「スローフード大学」を基点に、農園付住宅・クラインガルテン（滞在型市民農園）なども整備し「食文化」をキーワードにしたスローツーリズムを展開。続いて?は、ボランティアや地域づくり活動の実績に応じ、新たに?で導入する「ＩＣ保険証・共通診察券カード」にポイントを付与。各種支払いに使用できるようにする。また、オンラインによる孤立防止・見守り支援サービスなども展開し“地域のきずな”で人材、物資、資金、情報が還流する仕組みを構築する。また、?では住まいのバリアフリー化や住み替え支援、新コミュニティー構築サポートなどを実施。?では山大への「留学生日本語研修センター」設置、小中高教育のグローバル化、「市民総観光コンシェルジュプログラム」「日本のクリスマスは山口から」などを進める。そして?では、?から?までを運営・推進する産学公民コンソーシアム（共同体）・ＹＰＤＣの設置を計画。「新しい公共の担い手」としての社会活動のエンジンを目指す。
　プロジェクトは今年７月のスタート予定で、実施主体には同商議所、日立製作所、山口ケーブルビジョンおよび市内関連業者、山口市、各大学などが名を連ねている。齋藤宗房会頭は「夢のある山口の将来設計図を民間視点で描き、その実現には『外圧』も利用させてもらいながら、突き進んでいきたい」と意欲を見せている。