サンデー山口

　６３（昭３８）年の山口国体開催時に民泊で受け入れた選手３人と約半世紀にわたって年賀状のやりとりを続けてきた道場門前の松林圀良さん（８４）が、２回目の国体が開催された今年、「再び来ないか」と彼らに呼び掛け。３人のうち２人が１１月中旬、４８年ぶりに来山した。
　２回の“山口国体後”に来山したのは、鳥取県智頭農林高校・都市体操（新体操）の元選手、井本勝美さんと平尾寛さん。当時、団体戦に出場した彼らはなんと優勝。松林さん宅に約２週間滞在した。松林さんは「前年覇者の強豪校とは最後まで知らず、びっくりした。商店街も大盛り上がりだった」と当時を振り返る。
　翌年からは年賀状でのやりとりを続けてきたが、今年の山口国体で県勢が総合優勝。前回大会での同校の優勝と重なり「うれしさを直接会って伝えたい」と初めて電話をかけた。そして１１月１５・１６日と、２人が来山。維新百年記念公園陸上競技場や天皇・皇后杯が展示されていた県庁などに案内した。夜には互いに持ち寄った当時の写真などを囲んで、懐かしい話にも花を咲かせたという。「会場だった県立体育館がなくなっているなど、２人は街の変わり様に驚いていた。最近は当時のことを語り合える人も少なくなったので、本当に楽しかった。今度は逆に、彼らのふるさとを訪ねてみたい」と松林さんは話している。