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2012年01月01日

新しい年を迎え、渡辺純忠山口市長に聞く

新しい年を迎え、渡辺純忠山口市長に聞く

新しい年を迎え、渡辺純忠山口市長に聞く
▲渡辺純忠山口市長

新しい年を迎え、渡辺純忠山口市長に聞く
▲開作真人サンデー山口社長

 マグニチュード9もの大地震、死者全体の9割以上が水死という結果をもたらした大津波、レベル7の原発事故…。3・11の東日本大震災は、日本、そして世界をも震撼させた。また、5月に国際テロ組織アルカイダのオサマ・ビンラディン容疑者が、10月には「アラブの春」によってカダフィ大佐が、さらに12月17日には北朝鮮の金正日総書記も死去するなどし、国際社会の勢力図も、大きく形を変えようとしている。社会のグローバル化も進み、これらの出来事は山口市にとっても「対岸の火事」ではない。新しい年を迎え、渡辺純忠山口市長に話を聞いた。(聞き手/サンデー山口社長 開作真人)

昨年を振り返って、今年はどんな年に?

 ―あけましておめでとうございます。まず最初に、昨年を振り返っていただけますか。
 渡辺 交通まひが起こるほどの大雪からスタートして、3月には東日本大震災が発生。言葉だけではなく「自然の脅威」を、身をもって感じさせられました。そして復興が続くかなと思っていたら、9月には大型の台風12号・15号が矢継ぎ早に襲来、100人近くの死者も出てしまいました。外国に目を向けても、ニュージーランドで大地震が起きたり、タイで大洪水が発生したり「災害の年」だったなぁと、つくづく感じます。一方で、被災地の復旧・復興に向けての懸命な取り組み、また日本のみならず世界各国から温かい支援の手が差し伸べられたことなどから、人と人との“絆”の大切さも、あらためて感じることができました。
 ―多くの市民から、たくさんの物資や義援金も寄せられました。
 渡辺 被災地への職員派遣や支援物資の送付、義援金の受け付けなどは、現在も継続しています。市民の皆様には、多くの義援金や救援物資をお寄せいただいたことに感謝申し上げます。昨年11月には福島市を訪問。瀬戸孝則市長からお話を伺い、各地を視察しました。墓地の近くを通る際に視線を向けると、ほとんどの墓には花が供えられており、胸が痛みました。「住み慣れた地域で安心して暮らし続けたい」との意を、あらためて強くした次第です。暮らしの安心・安全をしっかり確保することが、19万市民を預かる私の、大きな使命であると感じています。
 ―昨年は「おいでませ! 山口国体・山口大会」の開催も、大きな出来事でした。
 渡辺 本市では、開会式・閉会式と、国体12競技、大会4競技を開催。山口県選手団も悲願の天皇杯・皇后杯を獲得し、成功裏に終えることができました。どの会場をのぞいてみても、整然とした中ににぎやかさがある、長州・山口らしい応援が素晴らしかった。山口市民全員が、総合優勝に一役買ったと思います。さらに、他県からの選手団を「おいでませ」の心で温かくもてなすことができ、キャッチフレーズ「たちあがれ東北」の責務も十分果たせました。ここで得られた成果や、高まった市民力・地域力を、今後のまちづくりに生かしていきたいと考えます。
 ―では、この2012(平成24)年は、どのような年に?
 渡辺 高次都市機能集積に向けた都市核機能の強化や、民間活力の発揮できる成長戦略展開など、広域県央中核都市の創造に向けた取り組みを引き続き進め、都市の“かたち”を構築していきます。特に、中心商店街、大殿地域、新亀山公園をつなぐ要所であり、玄関口でもある川端・公設市場跡地は、来年度には活用方法についての意見集約をし、行動にも移したい。すぐ間近に迫っている高齢社会における「今後の公共交通のあり方」も見据えながら、この場所が「交通結節点」であることを念頭に置きつつ、検討していきます。
 ―2013(平成25)年に第6回日本ジャンボリー、2015(平成27)年には第23回世界スカウトジャンボリーの開催が控えています。
 渡辺 全国各地から来山される今年5月の第63回全国植樹祭に続き、会場は阿知須・きらら浜です。13年はアジア太平洋地域スカウトジャンボリーも同時開催と決まり1万~1万5千人が、15年は160カ国から約3万人が、諸外国から本市に来られます。受け入れ態勢を、急いできちんと整える必要があります。
 ―これは二度とない機会なので、山口市内の子どもたちにはみな参加してほしい。一生の財産になるのは間違いないでしょう。そうなるように、何らかの仕組みを整えてほしいです。

「五つの約束」進ちょくは?

 ―次に、2009(平成21)年に掲げられたローカルマニフェストの「五つの約束」に沿って伺っていきます。まずは一つ目の「思いやりと向上心にかがやく『元気な山口っ子』づくり」について。
 渡辺 「こども基金新設」「保育料引き下げ」「地元食材で学校給食」等の項目を掲げています。給食の山口県内産食材使用率は、2010(平成22)年度に51%と既に目標(12年度に50%)を達成しました。さらに2011(平成23)年2学期の使用率は54%を超えており、2017(平成29)年度の目標値・55%の前倒し達成を目指します。
 ―2番目の「安らぎと健康まもる『ベスト・セーフティ』のまちづくり」は?
 渡辺 ここでは「防災行政無線設置」「災害対応マニュアルの策定」「防災統括監新設」「コミュニティー交通充実」などを盛り込みました。このうち、防災統括監は10年度に新設。非常時における指揮・命令機能だけでなく、防災・減災業務全般にわたる統括的な役割だと位置づけています。また、コミュニティー交通は、そのあり方を地域の人たちとともに考えています。本年度も、すでに約50回(11月末時点)の勉強会を開催しました。
 ―続いて、三つ目の「市民自治が息づく『やまぐち式協働』のまちづくり」についてお聞かせください。
 渡辺 「地域交流センター整備」「1%まちづくり交付金」「地域に飛び出す職員ネットワークづくり」「地域活性化センター設置」などです。「1%まちづくり交付金」は、市税収入の約1%に相当する2億1千万円の「地域づくり交付金」制度を、10年度に創設。地域の課題解決・主体的活動に対する支援として、21の各地域に配分しました。本年度は2億4千万円程度に増額し、より使いやすくなるよう流用事項も緩和しています。次に「地域に飛び出す職員ネットワークづくり」は、10年度から担当職員を各地域交流センターに配置。自治活動のバックアップをしています。加えて、地域在住・ゆかりの職員たちが「地域活動応援隊」として登録。地域のお祭りや草刈り・清掃活動などに積極的に参加しています。10年度の開始当初は約120人の登録でしたが、現在は380人にまで増えています。
 ―では、「人と資源が響きあう『地域活力倍増』のまちづくり」のご説明を。
 渡辺 「やまぐちブランド開発支援」「山口版グリーン・ニューディール」「中心市街地活性化推進」「湯田温泉おもてなしの街づくり」「新山口駅ターミナルパーク整備」「南部ルーラル・アメニティづくり」「中小・零細企業をはじめとする山口市内企業の育成」等の施策を並べました。下関市の「ふく」や萩市の「瀬つきアジ」などに匹敵する「やまぐちブランド」の構築は、生産者の所得向上、そして山口市の情報発信・PRにもつながります。本市の一次産業は全体的に少量多品目の生産構造であり、同様に少量多品目で高付加価値を強みとする京都の漬物のようなブランドづくりが、目指すべき方向性だと考えました。そこで、本年度から「乾物プロジェクト」をスタート。まだ初期段階ですが、長門峡のナシや嘉年のスイカを使用した乾物は、すでに「道の駅長門峡」でのモニター販売を開始しています。
 ―最後に「ともに歩み、思いの伝わる『市民経営』のまちづくり」については?
 渡辺 「行政改革と財政健全化」「山口市民のための、機能する市役所づくり」「広域連携の推進」等の項目があります。庁舎内の案内表示をわかりやすいものに変更したり、窓口での手続きをできる限り簡素化するなど、市民目線に立った環境改善を進めていきます。また、3月には山口市のウェブサイトをリニューアル。このことで、市政等の情報をよりわかりやすくお伝えできることになります。行政改革の取り組み状況も、毎年7月にウェブサイトで公表していきますので、ぜひご覧ください。

「人の活動」が評価される山口市に お祭りにも参加・当事者意識を

 ―市内外の人たちに「山口は良いところ」とよく褒められます。しかしながらその理由が、自然や歴史、落ち着いた雰囲気などに偏っているのが残念です。
 渡辺 「人の活動」が評価されるようになりたいですね。そのような機運も生まれつつあります。例えば550年の伝統を持つ山口祇園祭も、「このままでいいのか」と関係者による反省会が昨年初めて行われました。山口七夕ちょうちんまつりも、よりにぎわいを生むために、今年から土日の開催へと変わります。おおどのコミュニティ協議会などのまいた「軒先LEDちょうちん」という種も、まさに芽を出そうとしているところ。
 ―ちょうちんまつりの2日間、山口市内全戸の軒先にちょうちんがぶら下がる、くらいになれば「日本三大火祭り」と胸を張れそうです。そして軒先での参加が祭りへの当事者意識を生み、その輪がどんどん広がれば、人が人を呼んできます。
 渡辺 山口市中心部の「へそ」になる地域は「竹ざおにろうそくちょうちん」との伝統を守る。取り巻く周辺部は軒先でLEDちょうちんを使用、といった使い分けをすれば、良い形になりますね。瑠璃光寺五重塔前での点灯式も、定着してきました。一方祇園祭も、市内全域のおみこしを参加させるなどすれば、当事者が格段に増え、盛り上がること間違いなしでしょう。


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Posted by サンデー山口 at 00:00│Comments(0)ニュース
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